3次元別館。

主に観劇の感想です。2.5舞台が多めでその他のミュージカルやストレートプレイも。

【観劇記録】12/8 Delight Holiday(宝塚・花組)

 

  • 舞浜アンフィシアター公演の感想です
  • 厳密にはミュージカル or ストレートプレイじゃないけど、「観劇」が自分の中でしっくり来たので観劇記録にした
  • 演出・セトリなどのネタバレあり
  • 語彙はことごとく失われた模様

 

それなりに長い事宝塚ファンをやっていますが、コンサート形式の舞台は初めてでした。舞浜アンフィシアターはワンフロアの劇場で、舞台を半円状に取り囲むようにして座席が並んでおり、段差がついているので後ろの方でも観やすかった。

約1時間50分、休憩なしのステージが終了した後の感想は、

尊い

明日海りおさんが尊い。仙名彩世さんが尊い。鳳月杏さんが尊い花組メンバー皆尊い……。

オープニングでメンバーが次々紹介される時、お気に入りの組子さんが出てくるたびに「○○さん出てきたー!」とときめいていたのですが、鳳月さん、仙名さんがそれぞれピンで登場した時に「出てくるだけで嬉しい人たちがこんなにいるって、なんて幸せなことなんだろう……」と、よくわかんない感慨で早くも涙が出て来てしまった。最近涙もろいのは自覚してるけど(そりゃもういろいろあったからさ……)、まだ歌ってもいないのに!

今回改めて実感したのが、来年退団される娘役トップ、仙名さんの魅力でした。セクシー*1ショーガールの衣装でピアノの上に登ってワインの瓶を片手に高らかに歌い上げたかと思ったら、その衣装の上にザ・部屋着な半纏をひっかけて登場して、娘役4人でこたつを囲んで女子会繰り広げたり、MCでも微笑ましいリアクションで笑わせてくれたりと、普段の舞台ではあまり見られない面も。もちろん、平成J-POPメドレーやディズニー曲等々では持前の歌唱力を存分に披露してくださった。フレッシュでかわいらしい娘1も大好きだけれど、大人の落ち着きをたたえつつ、色っぽさ炸裂の娘1もたまらないね!

 

以下、思ったことを順不同で(記憶違い等あるかも知れません…)。

  • テーマソングに合わせて公演グッズのペンライトを振るのが楽しかった!簡単な振りだけど、事前に練習動画まで公開されてて、思わず練習しちゃったじゃないか。
  • 明日海さんや仙名さんが、前方席と後方席の間の通路をトロッコに乗って移動しながら歌うシーンが何度かあるんですが、足元で思いっきりスタッフの男性二人がトロッコを人力で移動させていて、「お、お疲れ様です……」となってしまった……。それにしても、宝塚はほとんど二階席か一階席のかなり後ろの方で観ているので、こんなに近くで明日海さんや仙名さんを拝見できるなんて!と軽く感動*2
  • ショーでは定番になりつつある男役さんの女装*3。上半身がレオタード風?でスカート部分がAラインのシンプルなドレスで、鳳月さん、優波さん、聖乃さんがそれぞれ明日海さんと踊るというシーンがありました。鳳月さんの女装はなぜ、女性らしい魅力を損なうことなく、それでいてあんなにも力強くかっこいいのでしょうね……。他のお二人の女装をちゃんと見たのは初めてな気がする。
  • 上記の聖乃さんと、娘役の城妃さんのお二人は去年のはいからさん以来気になっているので、出番が多くて嬉しかった。
  • 昭和生まれなので、平成ソングメドレーはリアルタイムで知ってる曲ばかりで懐かしかった。T.M.Revolutionの「HOT LIMIT」では「ダイスケ的にも」のところが「みりお様的にもオールオッケー!(花組ポーズキメ)」だったり「ズンドコ節」の合いの手が「きよし!」ならぬ「(歌ってる人に合わせて)あすか!」だったり、ちょいちょいアレンジが入ってて面白い。
  • モー娘やAKB、少女時代などのアイドルソングを歌う娘役さん達がキュート。男役さんたちによる「羞恥心」「女々しくて」は盛り上がるね!仙名さんのソロ曲は「雪の華」が良かったです。千本桜が入ってたのは嬉しい。平成ソングラストは「U.S.A」でノリノリながらもスタイリッシュでした。
  • この回はAパターンだったので、過去作品曲はアリスの恋*4エリザベートでした。アリスの恋人の時の清々しさから一転して、トートに変わった時のサディスティックな表情がたまらない。エリザは「私が踊る時」と「闇が広がる」で、「私が~」のシシィ役は芽吹さんでした。迫力のある安定した歌声で、やっぱり上手いなあ。ルドルフ役は優波さんで、国の将来を真剣に憂う真面目な優等生、といった風情のルドルフ。どちらも先月ライビュで見た月組*5とは全く違う解釈で興味深い。トートとルドルフは、演じる人によって印象ががらっと変わるよね。
  • ちょっと前の星組公演を映像で見た時にも思ったけど、宝塚とディズニーはやっぱり相性が良いなあ。トップコンビの歌う「A Whole New World」はディズニー映画の中でも特に好きな曲のひとつなのでセトリに入れてくれて感謝……。お菓子の歌は聞き覚えがなかったので何だろうな、と思ってたらメリーポピンズだったのね。明日海さんソロでのヘラクレスの曲の後は、仙名さんによる「Let it go」。セトリを事前に把握してなかったので「もしかしてレリゴー来るかな、来たぁぁ!だよね、やらない訳ないよね!」と内心で興奮しまくり。ミュージカルで活躍している女性の歌手がこの曲を歌うと高確率で泣けてくるんですが、今回も例にもれず。ステージ上にたった一人で歌い上げた「Let it go」は見事で、二千人のキャパを擁する劇場にあっても圧巻でございました(涙)
  • 全員揃ってのフィナーレで終わりかな?と思ったら、最後にトップコンビのデュエットダンスが……!華やかな白の衣装で、正に夢の国の住人のような美しいデュエダンでした……。

 観る前は「お芝居なし、ショーでもなくて歌だけって、いつも通り楽しめるんだろうか?」とすこーし不安だったんですが、全くの杞憂でした素晴らしかった……。

*1:でも決して下品ではない

*2:もちろん後方席の更に後ろ寄りの席だったんですが、それでも近かった

*3:元々女性でしょうが!と言われてしまうとその通りなんだが

*4:つい最近映像で見ました。主役二人のやりとりが乙女ゲーっぽくてかわいい。思ってたよりシリアスだった。ナイトメアと赤の女王、帽子屋が好き。

*5:劇場はチケット取れなかったんだよう……ルドルフは暁さんでした

【雑記】11/4 昼『刀剣乱舞』宴奏会 アンコール(刀オケ)

 

刀剣乱舞-ONLINE-(ゲーム)オタクの感想です

 

よこすか芸術劇場の昼の部に行ってきました。埼玉在住の身には横須賀の地は体感的に遠かった……時間に余裕があったらカレーとか食べたかったな。

オーケストラのコンサートは久しく行ってないし、気になるけどどうなんだろう、で初回はスルーしてしまってた刀オケ。かなり評判が良かったようで、行けば良かったなと思いつつ、マイ本丸初期刀のまんばちゃんは京都かーどうしようとまたうだうだしてるうちに気づいたらアンコールの抽選もあらかた終わってしまっており……。という時に横須賀会場の追加の抽選があったので、見切れA席をゲット。4階のサイド席で、前方の手すりが舞台の上の方にあるスクリーンに少し被ってしまう場所でしたが、メインは演奏なのでそれ程支障はなかったです。

 

※以下、曲の順番や演出について容赦なくネタバレあり(ところどころ記憶違いがあるかもです)

 

演奏開始の直前に、スクリーン上にこんのすけが登場。ゲーム内と同じ吹き出しで注意事項をしゃべってる(音声はナシ)のが何となく不思議。

幕開けは、初期刀五振の近侍曲メドレー→この回のメインのむっちゃん(陸奥守吉行)の曲に。アップテンポで華やかなので最初から盛り上がるね。スクリーンの映像だけでなく、天井にメインカラーのライティングと共に紋が投影されるのが良きかな。

むっちゃんの後は本丸BGMのアレンジ。ここ最近は本丸では誰かしらの近侍曲ばっかり流しててしばらく聞いてなかったけど、ゆったりと心和む雅な曲調。そこから部隊結成の場面になって、スクリーンでは薬研、鯰尾、乱、小夜、にっかり、と短刀や脇差が鍛刀されて、次々と隊に組み込まれていき……それを見てたら普通に泣けてきた。

そう、初めて登録してどきどきしながら初期刀を選んで、プレイ開始した直後はこうだったよね……配合とかよくわかんないままに鍛刀して、来た子から順番に部隊に組み入れていったっけ。今は回想が出た時くらいしか回らなくなってる通常マップも、最初の頃は5-4まであるのか、先行き長そうだなーと遠い目をしてたんだよなあ。などと、自分の審神者歴を思い出して涙涙……。本丸に戻るたびに季節が移ろって、景趣が春夏秋冬と変化するのもいとをかし。

第一幕はゲーム内BGMがメインで、近侍曲は陸奥守、へし切長谷部、大倶利伽羅の三曲。近侍曲演奏時のスクリーンには、その刀剣男士の立ち絵と、舞台上のオーケストラ+和楽器奏者の方々が交互に映し出されてました。立ち絵はもちろん止め絵だし、通常と戦闘の2パターンだけなんだけど、オーケストラ用にアレンジされた曲がバックに流れてる中で改めてじっくり見ると、忘れかけてたけど長谷部も伽羅ちゃんもいけめんだよなー、いち兄麗しいなー、安定かわいいなー、などと初めてお迎えした頃のように新鮮な気持ちになったりもする。終わった後の本人?コメントも一振ごとに性格の違いが表れてて楽しい。

演奏者の方々が映る部分も、ここはこの楽器が使われているんだなー、ということが視覚的によくわかって面白かった。リアルに風鈴のようなものを鳴らしてたり、近侍曲をゲットするために必要な「鈴」と似たような形の楽器が使われてたり、コーラスが入る曲ではちゃんと歌手の人たちが歌ってたりということを、遠くの席からも知ることができました。

マップは椿寺(?)→阿津賀志山へ。進むにつれて編成に打刀が組み込まれるようになり、薬研・長谷部・宗三が同じ隊に揃ってるとか、かたや阿津賀志山では太刀+レア3打刀中心になってたり、実際の審神者がやりそうな編成がスクリーン上で展開されててもう……そういうとこだぞ、刀オケ(感涙)!しかしボスマスの直前で検非違使に遭遇して、部隊長のむっちゃんを残して戦線崩壊してしまい「ちゃらら~」とあえなく敗北……そこのBGMまでやるんかい*1

いったん本丸に戻って、内番開始。馬当番は伽羅ちゃん&長谷部、畑当番は兼さん&安定。テンポの良い音楽に合わせて手拍子しつつ、一幕が終了。かれこれ三年以上聞き続けてるBGMの数々があんなに素敵になるなんてなあ……。

で、二幕の開始は何と内番終了から。BGMとともに馬・畑組それぞれの終了場面が映し出されてから、編成を変えて再び阿津賀志山。阿津賀志山に向かう編成も先ほどと変わって、(ちょっと記憶があやふやですが)ボスマスにたどり着きやすいとされてる編成に。そこまで忠実にやるのかー、と何度目かのびっくり。今度こそラスボスで勝利を収め、三日月宗近もドロップ。二幕は近侍曲メインの構成で、一期一振、鶯丸、大和守安定、和泉守兼定の順。元々交響曲っぽい雰囲気のいち兄と、重低音のアクセントが効いてより深みを増した鶯丸のアレンジが特に好みでした。安定のは近侍曲集其ノ一の中でも特に好きな曲のひとつなので、ここで聴けて嬉しい。兼さんのもかっこ良かったです。

スクリーン上はゲーム画面に戻り、池田屋ラスボス対決へ。ここのBGM良いよね。そして前田藤四郎の極がさらっといるのはいいとして、しんがりがさっき阿津賀志山でドロップしたと思われる三日月じいちゃん@夜戦につきボスマス以外は弱体化……なぜ連れてっちゃったんだろう&ここまで軽傷で済んでるってことはカンストしてるのか??

ともあれ無事勝利を収めた後、進行役のむっちゃんの「アンコールぜよ!」的な掛け声で、アンコールという名の三幕に突入。ここで、むっちゃん以外の初期刀四振の曲がフルで演奏。そんな気はしていましたがやっぱり蜂須賀虎徹と歌仙兼定の曲はオーケストラとの相性がとても良く、スクリーンに登場した二振がより輝いて見えた。この二振は自分の曲が生オケで演奏されたら喜びそうだよね。加州清光のは勇壮寄りのアレンジで新鮮。まんばちゃん(山姥切国広)については、最初に入手した近侍曲で特別思い入れが強いので、ああ、オーケストラになってもやはり壮大かつ勢いもあっていい曲だよなあ……と噛み締めるばかりでした。しかし、まんばちゃんのコメントだけ思いっきりネガティブでどうしようかと(苦笑)

ラストは、フルオーケストラでより雄大さを感じる三日月宗近の近侍曲と、これまた華やかで文句ナシにかっこいい夢現乱舞抄で締め。

基本、グッズ類は立体のものは極力買わないようにしているんですが、スカーフチャームをつけてる人のを見たらかわいかったので、まんばちゃんのを衝動買い+ブラインドのステンドグラスキーホルダーもゲット。キーホルダーは大包平が来てくれました、わーい。

近侍曲自体が好きなのと、オーケストラ+和楽器のアレンジ、そして演奏が絶妙だったため、音だけでも楽しめましたが、映像を組み合わせた演出が予想していた以上に秀逸でした。特にそれなりに長い事プレイしている審神者だと感慨深いものがあり、一幕二幕、それぞれの終了後にあちこちで鼻をすする音がしたのも頷ける。自分も一幕でガチで泣いたし。

宴奏会後は都内に移動して、刀ステ悲伝コラボ開催中のタワレコカフェで夕飯。光忠のネギトロ丼と小烏丸のラズベリーティーソーダをいただきました。特典のランチマットが思ってた以上にでかくて収納どうしよう。コースターはまんばちゃんとばみちゃんでした。今までトレブロその他ランダム系のアイテムでお迎えできなかった二振なのでやっと来てくれてありがとう!

*1:休憩時間にグッズの列に並んでたら「あの隊はむっちゃんだけカンストしてるよねー」などと話してる人がいて、それだ、と内心で頷いた

【観劇関係イベント記録】10/9 繭期夜会

 

  • レポというよりただの感想
  • ところどころ記憶違いがあるかもです(10/13 多少直しました)
  • 朗読劇の内容に多少触れてます

 

去年グランギニョルでTRUMPシリーズを知って、マリーゴールド上演をきっかけに既存作品も大方円盤や配信で履修、マリーゴールドは2回リアルで観劇して、自分を繭期*1と名乗るのに抵抗がなくなった*2頃に告知のあった繭期夜会。

コンサート+トークショー+朗読劇ということでどんなんかなーと普通にわくわくしていたら

  • 当日はドレスコードあり(強制ではない)
  • 「合唱 1万人のライネス*3 ※但し、会場のキャパは1200人」振り仮名つきの練習用動画もあるよ!

いや、あの。ドレスコードが「黒、プラス赤の差し色」というのはいいけど、客席全員でライネス大合唱ってそれどうなんだ……と、そわそわも交えつつ迎えた当日。

職場から直行だったので、黒のブラウスに黒のパンツ、靴と鞄も黒で出発。差し色の赤のネックレスがなかったら完全に喪服。なかのZEROが近づくにつれて、同じ方向に向かう人が一様に黒+赤の装いで、おおお…となる。会場のトイレに入って出てきたら、ここは葬儀場でしたっけ状態だった。いや自分も黒ずくめなんだけど。

 

舞台上には、上手と下手に巨大な花のモチーフ(マリーゴールドで使われたものと同じ?)、中央にバンドのセットがそれぞれ配置。

第一部は主題歌やBGMのボーカルと、歌唱指導も担当されている新良エツ子さんのソロコンサートでした。オーバーチュアと短いナレーションの後、幕開き1曲目は「TRUE OF VAMP」。TRUMPの伝承が語られる時に流れる幻想的な曲。キーが鬼のように高い。セトリによると、「No soul in blood」「Bloody Promise」「輪廻夜想」と続けてTRUMPの曲が歌われたんだけど、映像での鑑賞中は内容を追うだけで精いっぱいで歌を覚えるどころじゃなかったので、どこで使用されてた曲なのかわからなかったのでした……。D2版のひとつ前の再演時の主題歌もあったのね。

暗転+ナレーションが入ってグランギニョルのパート。最初の「愛という名の呪い」で既にちょっと泣きそう。終盤のあのシーン、すごく好きなんだ……。でもってこれまためちゃくちゃ難易度高そうな「今宵は黒き夜」、劇中でキキの歌う「繭期の子守唄」でまたうるっと来た。グランギニョルの締めはオープニングの「回旋するトラジェディ」。iTunesで配信されているのをリピートしまくってはいるんだけど、やはり他のナンバーと合わせて生で聴くと湧き上がってくるものがあるね。

第一部ラストはLILIUM。「共同幻想ユートピア」でファルスを思い描きつつ同時にマリーゴールドの登場人物たちも脳裏に浮かべていたら、突然「卑しい庶民の皆様、ご機嫌麗しゅう~」

?!

まさかの「プリンセス・マーガレット」!赤のドレスを翻して客席を煽りつつ、役者さんそっくりの声とテンションで歌い上げる新良さんがキュート過ぎた(バタンキュー)。

「少女純潔」「葬送終曲「聖痕《スティグマ)》」」「Eli,Eli,Lema Sabachthani?」で一部終了。この三曲は本来合唱曲なんだけど、お一人で歌っていても全く申し分のない迫力でした。

休憩をはさんで第二部。

トークコーナーは、脚本演出の末満さんと作曲を手掛ける和田さんによるもので、10~15分くらい。黒の上下にジャケット、帽子も黒でキメた末満さんの肩のあたりに赤い何かが乗っていて、最初は花に見えたけどそれにしてはしっかり肩の上だしな、と思っていたら鳥(名前:まゆぞう)だったらしい。和田さんは、黒の丈の長いシャツに赤のネクタイを合わせておられました。

内容は、お二人が手掛けられた作品とそれにまつわるエピソード、今後やってみたい事、などなど興味深いお話満載だったんですが、既に記憶が断片的で内容があやふやなので、気になる方はTwitterなどで検索してみてください……。

トークの後は、李春林&コリウス役の東さん(確か黒の上下に黒ジャケットで、胸元に赤い花のようなもの…写真を確認したらチーフでした…を挿してたかな?*4)と、黒のドレスに着替えた新良さんが登場して朗読劇「雪のおわり春のはじまり」。内容は告知のあった通り、春林の過去にまつわるもの。グランギニョルのパンフレット収録の短編でちらっと触れられてはいたけれど、いろいろ辛い。春林はハンターとしての名前で、本名はカミーユ。母・オルガが死んだあと、彼女の親友だったヴァンパイアハンターのダンピール、白雪(はくせつ)という女性に育てられた、などなど、短い中でもいろいろな事が語られました。「ダンピールの闇に飲まれるな」って、他のダンピール達のことを考えるとしんどいな。白雪さん格好いい。ところで春林の上司が「ロス」って、アナベルと関係あったりする?……と思ってたんだけど、後で調べたら蘆水という人物らしいからそうでもないのか??

舞台上はマリーゴールドのパートへ。若き日の春林が、今度はコリウスとしてステージに登場。「彼女に自由を」でアナベルへの想いを歌い上げたあと、ヘンルーダがガーベラに向けて優しく歌った「花には言葉がある」を披露!「花には〜」では客席降りもあり、目線もらった人、息してる?ってくらい、きらきらとした希望に満ちあふれ、かつ力強い歌声でした。

再び新良さんが登場し、「口外無用!」をデュエット。一人ずつでも半端ない迫力が二人分って何事だほんとにもう。次は「和田さんがSNSで行ったアンケートで、予想外に一番人気のあった曲」という事だったんですがこれがまたまさかの「ケリトン出版社」! 私も好きだけど、確かに予想外。二人じゃ足りないってことで末満さん和田さんも登場して、めっちゃ盛り上がった。

そしてついにライネス大合唱。本番の前に練習タイムがあり、配布された歌詞を見つつ探り探りで周りの人たちと一緒に声出してるうちに、高い声で歌うこと自体は割と好きなのもあってちょっとたのしくなってきた……。

本番はバンドの演奏も入っての大合唱。中盤で「燃えます」との事だったが、あのSEは燃えた上にどっか倒壊してた。微妙とか思ってたけど何だかんだ楽しかったです、一万人(実際は約1200人)のライネス。

最後は「我は守護者なり」。マリーゴールドはやっぱり名曲揃いなので円盤買おうかな。と言うかボーカル音源すごく欲しいんですけど、どちらに要望出せば良いんでしょう?(マリゴの会場アンケには既に書いた)

アンコールは「星の轍(東さん)」「Requiem for Blood(新良さん)」「虜のペンデュラム(デュエット)」でオーラスでした。帰りにしっかり戯曲集(鈍器っぽい見た目だけどそんなに重くはなかった)も購入。帰宅してから開演前にフラゲしておいた繭期音源蒐集をiTunesに入れたら、曲名が自動で入らなかったので夜中に全部一気に手入力して、今朝から通勤中のBGMにしてみたりと、しっかり繭期が継続中です。

 

*1:簡単に言うとTRUMPシリーズのファン

*2:名乗っていいのか迷ってる時点で既に重症、という説もある byバンギャルちゃんの日常

*3:シリーズ通してのテーマ的な曲

*4:わかっちゃいたけどやっぱり頭身が二次元過ぎた……

【観劇記録】9/23 『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE (リボステ)

 

・ネタバレ多少ありの感想

・原作とアニメは連載(放映)当時に履修済み

いつかは来るかもと思っていたリボーンの舞台化。発表された時は、驚きよりも「とうとう来たか」感が強かったです。連載当時めちゃくちゃハマってたとは言え、流石にほぼ話を忘れてたので、前日に黒曜編をコミックスで読み返してから臨んだ。

舞台は前半が1~7巻くらいまでの日常編、後半が8~10巻の黒曜編という構成になってました。日常編は駆け足感が強かったものの、ストーリーやキャラの関係性はわかりやすかった。

それにしたって、朝起きてリボーンに出会う→死ぬ気弾打たれて京子ちゃんに告白→獄寺が転校してくる→死ぬ気で消火活動→山本の飛び降り騒動→死ぬ気で助ける→ランボ登場、までが1日の出来事ってすさまじい。でもって次の日に良平先輩のボクシング部勧誘、ビアンキ登場でポイズンクッキング、イーピン登場、ハルがツナに惚れる、と……うん、怒涛過ぎる。

死ぬ気弾で復活*1とか、獄寺のスモーキン・ボム*2とかは、演出と映像の合わせ技で表現。死ぬ気で消火活動のとことか、フゥ太が追われている時に唐突にあからさまな桜クラ病用の桜のセットが出てくるとか「いや、それはどうなんだろう(苦笑)」な演出もあったにはあったけど、全体的には二次元の描写が再現されていた印象でした。

そして、日常編がひと段落したら何の前触れもなく突然黒曜編スタート。シュールかつのほほんとした日常から、いきなり良平がロードワーク中に襲われて骨折数か所の大怪我+前歯4本抜かれる*3、というハード展開に突入するので、原作未読だと面食らうんじゃないだろうか。まあ、原作も8巻から急に路線転換するんだけど。

黒曜編はほぼコミックス通りの展開で、こちらも「ん?」な部分がなくはなかったものの、余計なギャグやエピソードは入らず、きれいにまとまっていたように感じました。

 

以下、キャラ・シーンごた混ぜで思いついた順の雑感。

  • リボーンが本人過ぎた。アニメでリボーン役だった声優さんご本人が演じてるというのはとてつもなく大きい。それにしたって、声だけが表に出る演技と舞台の演技は同じではないのに、舞台上でも全く違和感がないというのはすごいんじゃないだろうか。パオパオ師匠とか、サッカーボールとか、コスプレ姿もかわいい。
  • ツナがイメージ通り。かわいい。ツッコミがいちいちマトモなのが却って笑いを誘う。死ぬ気モードのときに毎回パンツの柄が違うあたり、芸が細かい。
  • 獄寺は、ビジュアルが出た時には髪型に少々違和感が…とか思ってたけど、しっかり十代目命で時に暑苦しい獄寺君でした。ビアンキとのコンビが良い。
  • 並盛・ボンゴレ側の登場人物は概ね「どこかしら世間一般の常識からズレまくってるけど本人至ってマジメ」なところがあるんですが、どなたも良いバランスで演じられていました。ハルとかはやり過ぎるとただのイタい子になっちゃうと思うけど「思い込みと行動力はもはや変態の域。しかしかわいい」子だった。
  • オフィシャルのキャラ紹介にいなかったものの、初日の舞台写真にしれっと写ってたイーピン*4。思いっきりハゲヅラ被せてます!だったのは否めないんですが、仕草やしゃべり方がかわいかったのでいいや。
  • リボーンと弟への愛あふれるビアンキ、天然ヒロインな京子ちゃんも原作ママ。女性陣の満足度は総じて高かったです。
  • 雲雀は思ってたより出番少な目でした。日常編で出てくるのも最後の方。黒曜編も、原作でそうだからしかたないとは言え、それほど派手には戦わないし。出てきた時から群れるの嫌いオーラが漂ってた。戦うところをもっと見たかったな。
  • 良平先輩がとても良平先輩。
  • ランボが5歳児でした。サイズからして成人男性が演じてるとわかる。なのに台詞回しや動作があのウザかわいいランボさんそのもので、違和感ゼロって意味わかんない。でもって10年バズーカを撃った後*5、10年後ランボへの着替えがとても早い&こちらも違和感ログアウト。カテコでも1人だけくねくね動いてたり変顔したりやりたい放題の5歳児。素直に感嘆の拍手。
  • 黒曜組は総じてレベル高。骸、犬、ランチアはそれぞれ槍捌き、身軽なアクション、攻撃のキレが素晴らしかったし、柿ピーは立ち姿や動作、体温低そうなところがイメージぴったり、バーズの役割も兼ねてたM・Mは、それほど出番は多くないのに悪役全開でインパクト十分でした。
  • 個人的に骸はリボーンにおける、というか二次元で最推しキャラのひとりなので、配役が発表された時は正直戸惑いが大きかったです。役者さんの力量的には心配していなかったけれど、自分の中のイメージとの食い違いが結構大きくて。けれども、舞台での姿を見た時、このステージでの骸はこうなんだな、と素直に受け入れられました。槍を操る姿が華麗で格好良かった。
  • 犬や柿ピーの攻撃スタイルや骸の幻術は、映像表現との相性がいい。しかしランチアの鋼球はなんかあんまり強そうに見えなかったのが残念。それと骸の槍は、先端部分を短剣として使う場面があって、槍の形に戻すときに舞台上で役者さんが接合部分を回して固定しているところが(それぞれ別の人で2回とも)しっかり目についてしまい、ちょっと笑いそうになった……構造上仕方なかったんだろうし、安全第一なのはわかるんだけどさ。
  • 中盤とエンディングで歌う。ペダステみたいな感じで入るので特に違和感はなし。エンディングでは並盛+ボンゴレのメンツが合唱してる中、雲雀は一人だけ口閉じてる→後半くらいからごく小さく口を開けて歌ってた。でもって黒曜も後半から全員加わって、骸以外の4人は最初からしっかり歌ってる。けど、骸だけは口を閉じてて、途中から背を向けてしまう→最後に振り返った時は……口元がよく見えなかったので歌ってたかどうかは不明です……。

カテコの日替わり挨拶は雲雀と骸でした。雲雀の名前が挙がった時、客席から歓声が。今も人気高いんだな。確か「1日1日、噛み殺していきます」みたいな内容だった。そして骸を指名するときに、リボーンが右目を押さえて「クフフ……」って微笑したのがとてもかわいかったことは特筆しておきたい。骸の時は、しゃべってる最中に脇でランボがパンチするフリをしてたりとちょいちょいいじられており、しまいには「噛み殺しますよ」とのたまっておりました(笑)

*1:無論、原作に忠実にパンイチ

*2:アニメ版のハリケーン・ボムじゃなくてスモーキンでした

*3:元々ボクシングで折ってて差し歯、というオチはあるにせよ

*4:アンサンブルの女優さんが演じてた

*5:きみーはだーれだい、ぼくーはランボ、の例の歌あり

【観劇記録】 8/30 ミュージカル『マリーゴールド』(2回目)

 

初回観劇時の感想はこちら。

raimu-sakura.hatenablog.com

 

初回は2階席、2回目は1階席後方でした。

1階席だと歌の「圧」がより強く感じられて、サンシャイン劇場の舞台に収まりきらないんじゃないかと思わされてしまうほどの迫力がありました。演技面も含め、改めて実力のある方々が揃っていることを実感。

 

以下、TRUMPやLILIUMの内容に触れつつ容赦なくネタバレしているので注意!

 

※個人の妄想込み+二輪咲きを見ていない*1ので、間違っている箇所があるかもです

 

初回では書ききれなかった分や新たに気づいたこと、改めて思ったことなどをつらつらと。

  • アナベルの愛情がいびつになってしまったのは、自分の中のマイナスの感情を全て、娘への愛という形に転化していたからなのかも。吸血種との子どもを身籠ってしまった不安や恐怖(エリカほど明確に嫌悪してはいないにしても、漠然とした恐怖心くらいはあったと思う)、長年、大切な事を打ち明けてくれなかった恋人への不信感、ガーベラを産んでからの周りの蔑みや偏見、そういった全てが、愛を向ける対象であるはずのガーベラを家に閉じ込めたり、不老不死を願ってしまうような極端な形になってしまったんじゃないか、と考えると、更にやるせなさが加速した。エリカやコリウスヘンルーダに愛され慕われていることからも、すごく優しい人ではあるんだと思う。LILIUMではマリーゴールド(ガーベラ)が「母親からも忌み嫌われた」といったことを言っているけれど、実際はそうではなかった。その事を救いと見ることはできなくはないが……ううむ……。
  • ソフィがいろんな意味で怖い。ガーベラが暴走してしまった場面で、暗くて表情はよく見えなかったけど、ウルの肩を楽しげに叩いたり、ガーベラの方を指差して、愉快そうにしているんですよ……。TRUMPでのソフィは、少なくとも目の前の惨劇を面白がるような少年ではなかったから、2800年の間にどれだけのものを見てしまったんだろうか。あと、LILIUMでマリーゴールド(ガーベラ)はダンピールとして爪弾きにされているんだけれど、あのクランにいるダンピールは彼女だけじゃない*2んだよね。だとすると、ソフィは「ダンピールとして忌み嫌われる」子と、そうならない子を選別している?その理由が、ガーベラから投げつけられた例の言葉や、彼女と母親の絆を見せつけられた事に由来するのだとしたら、相当執念深いな……。それだけ特大の地雷だったし、自分と似ている、とシンパシーを覚えた彼女に拒絶された事が辛かったのかもだけどさ。なんてことを書きつつ、やっぱりソフィを憎む気にはなれなかったりもしている。
  • ガーベラ役の田村さんはLILIUMでマリーゴールドを演じていた時も歌唱力が飛び抜けていたけれど、今作では、当時ちょっと入りすぎていた力が程よく抜けていて、確実に成長されている感。若手だとコリウスも、正直、薄ミュ左之助篇の時はこれだけ歌える役者さんだと思ってなかったので、びっくりしました*3。今後が楽しみな役者さんが増えるのは嬉しいね!
  • それにしても難しそうな曲が多い……特にアナベルとエリカが思いをぶつけ合う『時は戻らない』は、メロディ+歌詞の乗せ方が素人耳にもえぐくて「ひえええ……」と心で唸ってしまったくらい。とは言え、お二人とも綺麗に、迫力たっぷりに歌われていて素晴らしかった。サントラ欲しい。
  • TRUMPシリーズ5作品の中でも、LILIUMとマリーゴールドは話がすっきりまとまっていて理解しやすかった。他の作品も好きだけど、エピソードが詰め込まれ過ぎて、初見ではついていくのに精一杯で全体を把握しきれなかったり*4、作品によっては少々散漫に感じられてしまったりしたのは否めない。LILIUMとマリーゴールドはミュージカルという表現形態なので、登場人物の心情や状況の描写の一部が歌になった分、台詞で表現する箇所がシンプルになって、わかりやすくなったのかも知れないです。
  • それでも観劇2回目でやっと、誰がどういう経緯でお亡くなりになったかを把握した……毎度のことだけど死者が多過ぎる!
  • シリーズでおなじみの「我は守護者なり*5」は敗北+死亡フラグで、今までこの言葉を発した人は守りたいものを守ることができず、更にほぼもれなく死んでいった*6んだけど、「自分は死ぬけれど、守ることはできた」のは、多分アナベルが初めてだよね。それにしても、「守る」ということを誰かが口にするたびに息苦しくて仕方なかった。各々の「守る」というエゴイスティックかつ強い感情が衝突し合って、最終的にあのラストになったと思うと、しんどい……。初回では「我守護」の歌の辺りでこらえきれなくなって何度か泣いてたけど、今回はカテコの時に涙があふれて止まらなくなった。

 

全然まとまってないけど取り敢えずはこのくらいで。7月末に刀ステ悲伝が終わってから、ロス状態に陥る間もなくシリーズ旧作の配信があり、グランギニョルの円盤も見返したりして迎えたマリーゴールド。マイ楽の後も気が付くとTwitterで感想を漁ったり、通勤時にLILIUMのサントラを流しまくったり、今後もいくつかとイベントがあるようなので、しばらく、繭期は継続しそうです。

*1:配信もしくは再販しないかな

*2:作品中で明言はされてないけど、脚本家の発言などから

*3:悲伝のマグロミュージカルを聴いてたので、心配はしてなかったけど

*4:刀ステの、特に義伝、悲伝でもそれは感じた

*5:略して「我守護」という事をちょっと前に教えていただいた

*6:死ななかったのはゲルハルトくらい?

【観劇記録】 8/26 ミュージカル『マリーゴールド』

 

  • 大きめのネタバレは背景と同色の字にするなどしますが、これから観劇予定の方は読まずにスルーすることを強く推奨
  • 観劇する方は事前にバージョンは問わないのでTRUMPと、LILIUMを見ておく事を強く強く推奨いたします(特にLILIUM)

 

 

《ネタバレほぼなしの感想》

「圧倒的美」と銘打たれているだけあり、今回も衣装をはじめとするビジュアルがため息ものの美しさでした。グランギニョルがややパンク要素も取り入れたゴシックスタイルなら、マリーゴールドはクラシックでエレガント。ガーベラなど一部の登場人物の衣装はクラシカルロリータっぽくもあり、かつてゴシック寄りのロリータファッションにハマっていた事もあったりする自分の嗜好にまたしてもクリティカルヒットでした*1。開演前に入手してたパンフレットに加え、終演後、2Lのコンビネーションブロマイドも全種類買っちゃったよ。中身を含めたパンフレット全体のデザインも、封印部分も込みでとても綺麗です*2

歌はどの方も聴かせてくれました。台詞からの繋ぎも違和感なし。個人的には特にエリカ、ヘンルーダの歌がすごく良かったのと、ガーベラの歌声が好き。アンサンブルの方々も、歌唱にダンスに縦横無尽に活躍されており、ミュージカル好きとしても満足。

 

 

《以下、繭期をこじらせた感のあるネタバレ含む感想》

 

TRUMP(Dステ版Truth・配信)→グランギニョル(劇場)→LILIUM(円盤)→TRUMP(Dステ版Reverth・配信)→SPECTER(配信)の順で見て*3、通勤中のBGMをLILIUMのサントラにしたりしつつ臨みました。開幕して2日目だったので、なるべくネタバレは見ないようにしていたんですが、観劇前にサンシャインシティで遅めの昼食をとってたら、近くのテーブルの2か所くらいから「繭期」「ウル(ソフィだったかも)」「すえみっさん」とか聞こえてきて焦った焦った……。

マリーゴールドは割とストレートに「LILIUMの前日譚」でした。初っ端からとある名前が出てくるので、おそらくあの辺の話だろうな、とすぐにわかる。冒頭は楽しいナンバーが続いて多少は明るさがあるんだけど、TRUMPシリーズだし、何と言っても「あの」マリーゴールドの名前がタイトルな訳ですよ。

感じ方は様々と思いますが、シリーズの中でも一番苦しくて、哀しいお話でした(って書いてるうちから泣きそう)。主要なキャラクターのほとんどが多かれ少なかれ苦しみや深い哀しみを抱えていて、それぞれが大切な存在を守ろうとした故に起こった悲劇、というところかな。登場人物の何人もが「誰々を守ろうとした」「誰々は自分が守る」という内容を口にするんですが、ことごとく裏目に出てしまう。LILIUMを先に見ていると結末の予想はつくけれども、誰もが自分勝手で愚かしく、同時に哀し過ぎて、何度も泣きそうになったりこらえきれずに涙した。

 

登場人物ごとの雑感。

  • 出演者が発表された時、一番びっくりしたのがアナベル役の壮さん。宝塚在団中に何度か舞台を観ていたものの、退団後の舞台は今回が初めてだったんですが、娘や妹に、時に重苦しくありながらも深い愛情を注ぐ女性を見事に演じられておりました。歪んでしまってはいるけれど、こんなにも娘を愛している人が、LILIUMで触れられていたような事を言うとは思い難い、と考えてたらそう来ましたか……あぁぁ。しかしアナベルは、エリカにはもうちょっと早くガーベラの出生にまつわるあれこれを話しといてもよかったんじゃないかな……。
  • 母親からは十分すぎるほど愛されていても、生まれた時から屋敷に閉じ込められ、叔母のエリカには疎まれ、外の人間たちから「窓際の化け物」呼ばわりされる*4ガーベラ。終始うつむき加減で姿勢も悪く、暗い言葉ばかり口にする彼女が、初めて外の世界を見せられた時の目の輝きに涙が出そうになった。けれども幸せに近づいたと思ったのはほんの一瞬で、それからは惨い事態の連続で辛かった。ラストシーンの後、彼女がどういう運命をたどるのかがわかっているだけに、ますますやるせない。力強い歌声に圧倒されるばかりでした。
  • そこはかとなくきもちわるさの漂う登場人物紹介とおかっぱ頭に丸眼鏡のビジュアルに、あの東さんがこの役ってマジかーめっちゃ楽しみ、と、わくわくしてたコリウス。彼は良くも悪くも「普通」の青年でした。途中、ちょっと危うい感じになるんだけど、最後の方は素直に格好良かった。キモそうとかのたまっててごめん。いろいろと重い登場人物陣の中では、唯一の良心的存在……はさすがに言い過ぎか?刀ステなどアクションの多い2.5次元舞台への出演経験が豊富なだけあって、ダンスや立ち回りが華麗。
  • エリカはとても気の毒な人だった。母親代わりでもあった姉にいきなり遠ざけられたら、そりゃ原因となったガーベラを簡単には愛せないだろうし、それでもがんばって歩み寄ろうとしている姿が痛々しかったです。めちゃくちゃ難しそうな歌を綺麗に歌い上げておられた。濃いピンク色のドレスがとても似合っており、アナベルと並ぶとそれはそれは美しい姉妹でした。宝塚を退団したトップコンビが他の舞台で共演することはとても珍しいので、その意味でも感慨深い。
  • ソフィはやはりあのソフィで、と言うことはウルは……そうだったのか……。LILIUMでは「てめぇ何て事してくれやがるんだぁぁぁ(怒泣)」だったけど、今回はより心情が掘り下げられており、怒る気持ちは湧いてこなかった。ガーベラへの仕打ちは残酷極まりないものだけど、彼女、というか彼女たち母娘は、今のソフィがどんなに渇望しても得ることのできないものを持っていて、それを見せつけられて苦悩し、絶望する様子が哀しかったです。序盤は明るい少年なのに、正体が明らかになるにつれて妖しさが漂ってきてゾクゾクした。踊っているかのような身体の動かし方が、人外じみた様子に拍車をかけていたのも良かったです。
  • 悪役だと思っていたベンジャミンもまた辛い過去を抱えており……この作品、辛い人(と吸血種とダンピール)が多過ぎるよ!
  • ヘンルーダは、某フランス革命のミュージカルで「私は神だ〜」とか宣ってた某王弟*5と同じ役者さんが演じてるなんて信じられないくらい、気弱だけれど優しいおじ様でした。歌も素晴らしい。けどさぁ……そういう事はもっと早く打ち明けとけよおぉぉぉ!!そうできない事情があったのはわかるけど、打ち明けられさえしていれば、こんなどうしようもない事態にはならなかったのかも、と想像せずにはいられない……。
  • コリウスが務めるケリトン出版社の編集長・クロッカスと編集部の社員の場面が賑やかで楽しい。特に赤いお下げ髪のポーチュラカがかわいかった。まあ最終的には……だけどもさ……。
  • まさかあの子たちがガチで出てくるとは。特に後半で正体が明らかになるあの子は……切ない。

 

歌について補足。アナベルコリウスの「口外無用!」、ヘンルーダがガーベラに歌いかける「花には言葉がある」、「ケリトン出版社」は良い意味でミュージカル感があって楽しかったです。まあ当然、明るめのナンバーは序盤だけなんですが。BGMにはこれまでのTRUMPシリーズでお馴染みの曲に加え、LILIUMの歌がインストゥルメンタルで使われてもいるので、繭期がますます深刻化します(ソース:自分)。

Twitter上で「グランギニョルよりグランギニョル」という感想を見かけて深く頷きまくったほど、誰も救われないし、皆勝手すぎるとすら思う。けれども同時に誰の事も憎むことができなくて、そういう意味では確かに「愛」の物語なのかも知れません。

*1:ポスターを見た宝塚ファンの母曰く『球体関節人形の世界みたい』との事

*2:シリーズの他の作品のものも含むネタバレだらけなので、未見の話がある場合は要注意

*3:後の2つは8月の始めにあった「はじめての繭期」にて

*4:自分がそう呼ばれていることを知っているのは、家の中で誰かが話しているのを聞いたんだろうか

*5:大好きだけどね!

【観劇記録】7/20 舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(刀ステ)

 

  • 致命的なネタバレは避けるか文字色を薄くしつつ多少バレありの感想
  • 台詞、シーンはすべてうろ覚えなので記憶違いがあるかも知れない
  • 「美しい」「綺麗」ばっかり(語彙はおおかた墓に入った模様)
     

注意:劇場もしくはライビュ等で観劇予定の方は、一切ネタバレ無しで観劇されることをお勧めします(のでこのエントリーも回避推奨)

 

初日ライブビューイングから1か月半強、待ちに待ちに待った青年館でした。

ライビュの感想はこちら(↓)。

【観劇記録】6/2 舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(刀ステ・ライビュ) - 3次元別館。

初見では情報量の多さと衝撃の連続でいっぱいいっぱいになってしまって何が何やら、だったんですが、リアルで観劇して第一に思ったことは、

刀ステって、美しいよね…… 

でした。今まで刀ステで泣いたことは映像含めて一度もなかったのに、あまりに綺麗で涙が出た場面(後述)もあった。

 

《以下、いつも以上にまとまりなし、時系列もバラバラの感想》

2階席最前列のセンターブロックだったので、全体を見渡すことができました。有名?な乗り越え防止のバーは、最前列ではそれほど気にならなかった*1。邪魔っちゃ邪魔だけど、前の人の頭で遮られるよりは遥かにマシ。

 

本題に戻ります。まず、照明が良い。機材自体がおそらく優れてるのもあるし、何と言っても演出・照明の技術の賜物なんだろうな。席の位置の関係か、舞台奥の照明が時々まぶしかったけど笑 ライビュではぼんやりしていたスクリーンの映像も綺麗に見えました。

OPで刀剣男士が全員出てくるところも、特に12振り全員が揃う後半パートでの衣装やウィッグの鮮やかな色合い、ひらひらと翻る袖や裾が美しくて、ここで既に「観に来られてよかったー!!」って表情筋緩みまくってた。てか目が足りない。

でもやはり、刀剣男士は戦ってる時が一番美しい!と、1幕後半の本丸襲撃の時に強く感じました。刀ステは、ストーリー自体の面白さもさることながら、毎回殺陣が素晴らしい。下半身が全くぶれない三日月の殺陣や、舞うように軽快な山姥切の殺陣、鶴丸はくるくる回る動きが綺麗だし、小烏丸は鳥のような足運びがどこかこの世ならざる者じみてた。光忠や歌仙のそれからは余裕と力強さが漂い、長谷部は好戦的、不動や骨喰はフットワークが軽く、大包平は勢いがあって、大般若や鶯丸は華麗。見た目に映えるというだけでなく、刀の付喪神、ということを明確に活かした見せ場なんだなー、という事を今更ながら認識。

 

初日から変更されてた部分もちょいちょいあった。

・長谷部が修行先で食べるのがおにぎり→おはぎ。差し出された瞬間、眉間にしわ寄せる長谷部。「おはぎに何か嫌な思い出でも?」と問われておった(会場爆笑)

光忠のマグロミュージカルの歌がマグロはヘルシ~♪みたいなのに。新曲?そして光忠に寄ってこられた歌仙が後ずさる時、草履が片方脱げちゃってた……

・三日月が食べちゃったのは、山姥切が名前を書いておいた羊羹→名前を刻んでおいた大福になってた。でもって軍議の時に三日月が懐から大福を出して「(山)いつからそこに入れてたんだ?!」「(三)(考えつつ)いつからかな……」「(山)食えるか!」ってやり取りの後、まんばちゃんの隣にいた歌仙がなぜかその大福を手に取って懐に入れてしまい、まんばちゃんに、食うのか?と突っ込まれてた(食べるの?)

鶴丸の馬当番のところは「(鶴)(小烏丸の台詞を受けて、刀身が)まっすぐだと馬が人参と間違えてしまうからな」「(山)本当か?」「(鶴)嘘だ」でした。ここは日替わりかな?その後で歌仙が自分の刀を抜いて検分してて、なんでかなーと思ってたんだけど、あれは自分の刀身がどうなってるのか気にしてたのか(ほほえましい)

・エピローグで大包平が「童子切はどこだ?!」って探し回りつつ鶯丸と一緒にはけた後の、不動の「元気いっぱいだな」みたいなコメントは初日もあったっけ?

・同じくエピローグの歌仙VSチーム伊達で手合わせしようか!ってところで、小夜ちゃんも誘おう、と言う光忠に「お小夜は僕を選ぶだろうよ!」と叫ぶ歌仙

自分で気づいたのはこのくらい。歌仙さんかわいいじゃないか。

あとは事前にTwitterで見た、三日月のラストの山姥切への呼びかけに、虚伝で印象的だった「煤けた太陽よ」が追加されてた、っていうところ。

それから、この回のログボは光忠でした。かっこよく決めたいよね!

 

今回初めて気づいた点も多々。鵺(仮)が名前を与えられる前、「刀」という単語を発そうとするといつも言葉に詰まってしまう*2とか、伊達組と織田組の安定感とか、骨喰に「何度この歴史を繰り返しているんだ」と尋ねられた時の三日月の虚無をたたえた目とか*3。初見ではストーリーに対する不完全燃焼感が強く、今回は全くそれがないと言うと嘘になるんだけれど、それ以上に一つ一つの場面や刀たちのあり方に注目してしまっていた。やっとリアルで観ることができた!という嬉しさが強かったのかな。

特にそう思ったのは2幕。冒頭近く、共に極姿の不動と長谷部の戦闘シーンで、不意に「虚伝からこの舞台をリアルタイムで観ることができて良かったな」という気持ちになりまして。初演ライビュで刀ステを知って、再演以降はありがたい事にすべて*4劇場で観劇できているんですが、もし自分がそれらの存在を知らない、もしくは知っていてスルーしていたら、何かの拍子で途中から見た時にめちゃくちゃ後悔しただろうな、と。

展開を知った上で改めて観ると、2幕はどの場面も良かった。

鵺が足利義輝に名前を与えられるところがすごく好きで、あの瞬間は彼らを応援したい衝動に駆られるんだけれど、直後に古備前コンビと鶴丸が正面に現れて、オープニングテーマと同じ旋律のBGM(だったと思う……自信ない)で対時間遡行軍の殺陣が始まると、ああわかってる、この舞台の主役は刀剣男士だよね格好いいな畜生!って魅入られてしまう。大包平が、顕現の時の「(略)もっとも美しい剣の一つ。ただ……」と名乗りを挙げた後、敵をぶった斬りながら「美しいだけの刀じゃない!」って続けるのとか、鶯丸が敵薙刀を壁に追いつめて斬った後で「まあ、細かい事は気にするな」って、言うのも痺れる。黒甲冑と対峙した時の鶴丸光忠はレベル80は軽く超えてたし、歌仙は相変わらずの武闘派文系だし、小烏丸の飄々とした動きと発される言葉の重さは役者さんの上手さに舌を巻くしかないし、骨喰がかつての主の介錯をつとめる場面は辛くて、隣に大般若(@シルエットも声の調子もそのまんま)がいてくれてよかった……。

そして、クライマックス近く。殺陣がスローモーションで展開される場面でその美しさをただただ凝視しつつ、最後に真剣必殺の姿で山姥切が現れた時。最初のうちは、敵を斬る動きがBGMと合ってて綺麗だなー、って普通に見とれてたんだけど、階段を上り始めたあたりからあまりに綺麗過ぎて涙出た……。なんて美しいもの見せ続けてくれるんだよもうほんとに!

三日月に他の刀たちが斬りかかって、結局誰も敵わないところも、哀しいよりも桁違いの強さが圧巻で唸ってた。山姥切との対決も、殺陣の美しさが見事だった。

エンディングに至るまで何もかもが美しく、めいっぱいの拍手を止めたくなくて、終了のアナウンスがあるまで腕が痛くなっても拍手し続けてました。

 

考察の類はほぼしない(できない)タイプなので、他の方の考察を読んでほえー、と感心しているばかりなのですが、思ったことをメモしてみる。

  • 三日月が鵺(仮)を倒さずにいたのは、彼が「歴史を改変することなく、三日月が円環を抜け出す(おそらくそれが三日月の望み)」キーパーソンになると踏んだ、あるいはなりうることがわかっていたからじゃないかな?
  • もしくは、鵺や、それに近い存在が生まれた時に斬ってしまった結果、三日月や本丸にとって悪い事態を招いたことがあった、とか
  • 黒甲冑が「歴史を改変したその先」ということを言ってたのが気になる。伊達政宗に天下を取らせる、ってことだけを指したのではなさそう?

 

初日のTDCの物販でトレブロが品切れだったので、明治座の公演期間中に行った物販で5枚ほど入手してたにもかかわらず、トレブロは1公演につき3枚まで!の禁をまたもあっさり破って終演後に追いトレブロ×5した*5。今回のは通称・寝姿のが好き*6。で、三日月、鶴丸、鶯丸の背景あり内番のが手元にあるんだけど、3枚とも茶を飲んでるか羊羹食べてるから、この面子で茶請けの羊羹と共に茶をしばく日もあったんだろうな、などと妄想してますます切なくなる……。それにしてもシークレット系のグッズでまんばちゃんが来てくれたことが、ゲーム、アニメを含めておそらく一度もない件について。

 

テレ東の密着ドキュメンタリーも3話まで見ました。非常に内容が充実してるので、円盤化とかするよね?関東ローカルで一回きりの放映ではあまりにもったいない!

これまでの公演の円盤を持ってるのにバクステ映像は見ずじまいなので(すみません……)、稽古中の役者さんたちの姿が興味深い。衣装と似た風に布を纏ってる人はわかるとして、突っ込みどころしかないようなTシャツ着てる人もいたりする(どこの光忠大包平とはいわない)。先輩からの厳しくも暖かいアドバイスの最中に、後ろに「稽古着」とでかでかと書かれたTシャツ着てる人が映ってて、もう笑うしかない視聴者。役者やスタッフが、個々の印象を稽古場から離れた場所で語っているのも新鮮だった。

役者、演出家だけでなく、アクション監督や衣装担当などのスタッフの声も取り上げられているし、明治座での場当たりやゲネプロ、楽屋の様子までちらっと映ってる。それでいて、明確なネタバレになる画はさりげなく除いているという心憎さ。開幕前の舞台袖の三日月と不動のやりとりが微笑ましかったのと、どこかのシーンの後、袖に引っ込んでからも涙が止まらず、暗がりで鼻をすすっていたばみちゃんの姿が印象的でした。

*1:当方身長160センチ弱

*2:あああ……

*3:オペラグラスでガン見

*4:小田原公演はライブ配信

*5:勢い余って2Lの全員セットも初めて購入したが個人セット全員分でも良かったかもなんて考えてないですちょっとしか

*6:三日月、歌仙、大包平のが来た