【観劇記録】10/26 はいからさんが通る(宝塚・花組)
- いつもよりは短めの感想です
- ネタバレ多少アリ
- カテゴリ分けは迷ったんですが、比較的若手の人が多いし、俳優って言葉自体に性別はないから「若手俳優」で間違ってない……よね?
元々原作の漫画が好きなので、宝塚で舞台化するのを知った時は、外出先で一人だったのに「はい?」って声出た……。しかも、少尉役が柚香さんってだけでもありがとうございますなのに、編集長が鳳月さんで鬼島が水美さんとか神過ぎてビジュアル発表前から心で五体投地しておりました……。
大海帝祭以来の青年館で、1階のかなり後ろの方だったんですが、傾斜がついてるので観やすかった。前の人の頭で見えにくいということがないのはホント有難い(いろいろ思い出しつつ)。
事前に聞いていた通り、展開はちょっと駆け足(特に後半)だったのは否めず、ストーリーだけなら、もしかすると原作未読の方が素直に楽しめたかも? とは言え、よくあの長さを2時間ちょっとでテンポよく綺麗にまとめたなあ……と感心してしまった部分の方が大きい。歌は少なめで、たまに歌が入るとそう言えばこれミュージカルだったっけ、というくらい、お芝居がメイン。ビジュアルの再現度はもう見事というしかなく。流石に伊集院伯爵や因念中佐、高屋敷、如月あたりは宝塚補正されてたけど、まさかの狸小路伯爵がなかなか頑張ってた。
以下、特にうわーーー!となった点を箇条書きで。
- 「はいからさんがと・お・る」な主題歌がクセになる。音源欲しい。登場人物全員集合ダンシングも美しいし楽しいしで、最初から一気にテンション上がった
- 少尉がマジ少尉(語彙)。ビジュアルが神なのはわかっていたのですが、醸し出すオーラが、というか存在自体がもはや二次元……。一幕ラストの木の上の告白シーンとか、ときめかせころす気ですか(真顔)最初から最後まで、すべてにおいてキラキラしておった。
- 紅緒さんが元気で乙女でかわいい。しっかり酒乱。モンペのアンサンブルはまさかやるとは思わんかった。それでいて伯爵に啖呵を切るところとか、お葬式の場面は凛としてかっこいい。欲を言えば刑務所でのへの六番も見たかった(さすがに無理か)
- 編集長、お顔立ちの二次元来ちゃった感もさることながら脚の長さが尋常じゃなかった……もはや全身二次元。女嫌い性のじんましんに笑いつつ、紅緒を慰めるとことか抱きしめるとことか、最後のソロとか、もう素直に素敵としか言えねえ。
- 鬼島がワイルドでかっこいい。大陸での馬賊のエピソードがカットされてたのは残念だけど、軍属時代の少尉とのくだり(軍服)はちゃんとあった。
- 蘭丸かわいい。歌舞伎役者の姿は美しく、メイドの蘭子ちゃんも短いながら出てきた。かなり下級生ということを知ってびっくり。
- 環がガチで環……後半の新聞記者姿がマンガそのもの。鬼島とは特にツンデレじゃなく、割と仲良さげ(だから尺が……)。ラストは本編どおりでよかった。
- 紅緒が一度は編集長を選ぶところが唐突に感じられてしまったので、ラリサと紅緒の絡みはもっとあると良かったかも。つめ子は出番こそなかったものの、名前だけちらっと出てきてにやり。
- 牛五郎さん最高でしたありがとう
- 紅緒パパンが素敵なおじ様。伊集院伯爵夫人もエレガントなおばあ様でした
- この日は原作者の大和和紀さんがいらっしゃってました。ので二幕の最初の方で紅緒が貼っていく冗談社の標語が「大和和紀先生ご観劇 忍」になってた(笑)
まとめると、全体に駆け足ながらも最初から最後まで楽しめる良作でございました*1。ぶっちゃけ、も少し尺を長くしてエピソードと歌を増やして本公演の一本もので……と思ったけども、そうするとフィナーレというかカーテンコールがあの衣装じゃなくなっちゃうんだよなああ……それは惜しい(妄想はとどまることを知らず)
*1:円盤化しないのほんと勿体ない
【雑記】舞台俳優応援スタンスなるものを
結構前に流行ったのかな?
面白そうなのでやってみる。
基本情報
・首都圏在住、23区内勤務の社会人
・自ら進んでの観劇は高校生くらいからかな?高校〜大学生くらいまでキャラメルボックスや惑星ピスタチオ、スタジオライフなど、メジャーな劇団のお芝居を中心に観てました*1。宝塚は母親がファンなので、物心つく前から。就職を機に舞台は年に数回くらいしか行かなくなってたけど、戦国鍋で若手俳優に興味→東宝ミュージカル・宝塚の観劇回数が増える→2016年5月、ライビュで刀ステ沼に落ちる→舞台熱再燃(今に至る)
推しについて
推しも贔屓も、今のところ多分いないです。過去も含めて(今後のことはわからない)。
宝塚だと好きだったor現在進行形で好きなスターさんは何人かいるし、お気に入りの舞台作品、特に刀ステに出演したことのある俳優さんはなんだかんだ気になってしまうけど、この人を観るためだけに行くとか、SNSもブログも欠かさずチェックしてるとかは未経験。写真集を買ったり、個人のTwitterやインスタのフォローすらしたことがなかったりする*2。
俳優さん個人に興味を持てないというより、あえて「別の次元に存在している人たち」ということにしておきたいのかも知れないな。
舞台を観に行く基準
作品(劇団):出演者:脚本演出が3:2:1くらい。
作品が面白そう、というのが一番で、この人がこの役をやるなら、このメンバーが出演するなら、脚本演出(ミュージカルなら作曲)がこの人なら、って具合で掛け算して決めてる感じ。基本的には1演目1回で、役替わりも観たいとか、見込んでたより多くチケットが取れたとか、この作品だけはどうしても!という場合などには2回観ることも。
華やかな衣装が好きなので、時代物や異世界ファンタジーが多め。明るいものよりダーク寄りの作品に惹かれがち。
宝塚は組や演目を問わず、東京の本公演は可能な限り行くようにしてます。
舞台以外のイベント等に行く基準
俳優が出演する、ってことかな?展示イベントでの追加料金ナシのトークショーとか、どなたでもご覧になれます系のイベントなら足を運んだことはある。 出演なしなら衣装展はよく見るし、ポスカやコースターのもらえるコラボカフェも経験あり。
グッズを買う基準
ビジュアルが気に入ればパンフレットは買ってる(本棚がそろそろきつくなってきた)。トレーディング系は、どれが来ても嬉しいときのみ。宝塚のパンフは遠征した時か、よっっっぽど気に入った時以外は控えてます。キリがなくなるので……。
雑誌を買う基準
定期購読はナシ。好きな作品が大々的に取り上げられていたら買うことはある。
映像を買う基準
観劇後何日かしても興奮が冷めない、いくらでも語りたいことが出てきて頭の中がその作品で塗りつぶされてる、ってくらいになった時に公演の円盤を買ってます。シリーズものの過去の公演の予習や、見逃した作品をWeb配信で見ることも。
プレゼント/手紙について
どちらもないです。特に良かった人がいれば、公演のアンケートに書くようにしてるくらい。ちょっとズレるがアンケートはWebだと後でもゆっくり書けるのでありがたいです。が、マーベラスのは複数項目の選択ができるように+フリー記述の欄を縦に広くして欲しい……。
普段の行動
平日日中は仕事、土日祝は観劇以外だと本読む、書きものをする、審神者とかなんかいろいろ。SNSはTwitter中心。主に情報収集が目的で、呟きは普段は1日1〜数回程度。ただし大きめの発表があった時や、観劇直後にはテンションがウザくなる仕様。
同担について
推しまでいかなくても同じカテゴリの他の俳優よりちょっと気になる、くらいなら何人かいるので、そちらのファンと仮定してみる。
愚痴や、愛情からのものであったとしてもジャンル自体を下に見る発言が多かったり、「トレーディング系は当然協力してくれるし、推しが出たら譲ってくれるに決まってるよね *3」みたいな人は遠慮したいけど、そこまででなければ構わないかな、というかむしろ舞台について語れる友だちが欲しいです(本音)。
結果:舞台俳優応援というより観劇スタンスになったような気がする
【観劇記録】2017年上半期ざっくりまとめ
少々遅めですが、今年の1月~6月に観た舞台をざっくり振り返って。
※かなりざっくり
※若干ネタバレあるかもです
1月
- 宝塚花組公演 『雪華抄』『金色の砂漠』
日本物のショーは華やかでいいね!コンサバは奴隷と美しく傲慢な姫の愛憎劇という、個人的にドストライクなあらすじが出た時から楽しみにしており、期待を全く裏切らない愛も憎しみも全開の物語でしたふふふさいこう。冷静に考えるとツッコミどころもあるんだけど、主役以外の登場人物それぞれのドラマやお話自体の構成も良く、好き過ぎて千秋楽ライビュも行った。
中川&小西ペア観劇。当日券に並んだら前から3列目の席だったので、ド迫力だった。告知映像の二役目の方の衣装が好み過ぎて観ることを決めたら、思ってた以上に展開が悲惨だったけど(特にカトリーヌ……)、やはりビジュアルはすごく良かったし、歌が、特に初めてリアルで聴いたかも知れない中川さんや濱田さんの歌唱力が素晴らしくて、最後まで舞台に釘付けだった。フランケンシュタインとアンリの関係性?うん好き。
2月
- アマテラス(少年社中)
ポスターのビジュアルからもっと固めの話を想像していたら、コミカルな場面が多く、視覚的にも楽しめて、エンタテインメント性の強いファンタジー作品でした。殺陣がかっこいい。ところどころ戦隊モノを思わせる演出。タケルとアマちゃん、お伽話の動物たちのかわいさと強さもさることながら、ライバルポジション贔屓としてはスサノオファミリーwithオオクニヌシとニニギ&サルタビコのコンビがお気に入りでした。アテナが美しかった。
3月
映像で初演と総北新世代を視聴して、リアルで観たいと思ってたので。当日引換券で第3バルコニーだったんだけど、舞台全体を見ていたくてほとんどオペラ使わなかった。西田さんの独特過ぎる脚本と演出はクセになる。チーム2人が好きなので、たくさん出て来て嬉しかった。古賀と鏑木とバシ君と小鞠も良かった。帰りにオランジーナ買ったねー。
グランドホテルはセットや演出がオシャレ。群舞も豪華で、宝塚の人海戦術の真髄を見せていただいた。男爵やオットーも好演だったけど、何と言ってもグルーシンスカヤを演じた愛希さんが最高だった。
4月
- 宝塚宙組公演 『王妃の館 -Château de la Reine-』『VIVA! FESTA!』
観る前はどうなることかちょっと心配してたけど、面白かった。真風&うららカップルが眼福。マコちゃんとクレヨンに幸あれ。ショーはソーラン宙組!のとこが迫力あって良かった。
- 破壊ランナー
感想はこちら
- ミュージカル『薄桜鬼』原田左之助 篇(薄ミュ)
感想はこちら
5月
観劇中に体調不良に陥ってしまい、あまりよく覚えていなかったりする(涙)キャロル役の新妻さんのお歌がとても綺麗だったな。
- 宝塚星組『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』
紅さんのパーシー役がぴったりハマってた。綺咲マルグリットのキツめ美人メイクが好き。後半の、劇場で歌う場面でちょっとうるっと来た。やはりショーヴランは歌もお芝居も素晴らしかった。ロベスピエールの怜悧な美しさに見とれた。
- ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~(ナルステ)
簡易版感想はこちら
6月
- 舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜(刀ステ)
ネタバレ抑え気味の感想はこちら
ネタバレがっつりの感想はこちら
他に歌舞伎の助六も観ているんですが、今のところ雰囲気を楽しむことがメインになっていて、花魁道中がゴージャスだった、とか、ギャグが結構ぶっ飛んでた、とか、ぶつ切りにしか出て来ないので割愛します……ストーリーよりも場面のひとつひとつを楽しむ感じだったし、幕見で下手側に座ってたら、見所の花道の場面がほとんど見えなかったし(汗)助六は声がすごく良く通って、かっこよかったけどさ。*1
去年の末頃から観劇熱が久しぶりに蘇ってしまい、上半期だけでも去年の1年分と同じくらいの回数だったりするので、下半期はちょっと自粛しないと……などと本気で思ってたら、感想書いてない分も含めてここ1か月だけで既に5作品も観てない、か……。
*1:結局しっかり書いてるし
【観劇記録】8/12 學蘭歌劇『帝一の國』ー大海帝祭ー
- 簡易メモに近い感想です
- 例によってネタバレありのため注意!
- ところどころ記憶が曖昧なので間違ってるとこもあるかも知れません……
帝一の國は原作が好きで、學蘭歌劇は半年ほど前に映像で最初のだけ視聴。独特の濃ゆいノリを醸しながらもしっかり帝一の世界で、シリーズ完結前にリアルで観たかったな、とちょっと悔しかったりもしたのですが、ライブ開催を知って「これは!」とチケットを取得。サイド席だったので後ろの端の方とかだろうなーと思ってたらまさかの最前列……今年どうなってんの?!(まあ、雪組トップ退団公演は観劇できなかったんだけど涙)
原作好きと言いつつ最終巻まで読んでなかったので、直前に読破+並行して學蘭歌劇のマイムマイムとラストダンスを視聴して、全部終わったのが出発の直前。さっきまで見ていた映像そのままの人たちが舞台にいるのが何だか不思議でした……。
以下、箇条書きで。
- 帝一が帝一でしかなかった。映画もそう思ったけど、舞台もまた然り。帝一そのものだった。
- 帝一父(映像出演)が映画ネタをぶっ込みまくってきて会話がカオス(笑)同じく映像出演の美美子はダブルキャストが同時出演。「どっちを選ぶの?(ニュアンス)」と帝一に詰め寄って、「振り子の君」に入る流れがグッド。他に玲と森園先輩、堂山会長が映像だったんだけど、会話がスムーズで意外と違和感ナシ。「美美子ー!」「玲ちゃーん!」って会場から声援が上がってた。
- 光明がかわいい。役者さんの素顔は割と男子なのに、なんなんだろうあの溢れ出るまでの可愛さは。にゃんエコバッグ買っちゃったよ。
- 菊馬と二四三がまたそのまんま過ぎた。キクマ・ド・サドとシルク・ド・キクマのとこ、衣装や装置も含めて再現されてて嬉しい。
- 二役の氷室(ミッチェル)、駒(ルルカ)、本田(蒜山)。振り幅半端ない。駒は二役の他に日替わり?の着替えコーナーでの菊馬コスプレやら、松葉杖キリンやらもあったし、本田は通常に加えて水色アラビアンナイト風衣装と、蒜山は黒髪姫カットだけじゃなくシルク・ド・キクマのときの衣装+ハゲヅラまで……目まぐるしいすごい
- よく見ると弾のテーマで踊ってる妖精さんとか、氷室・駒(衣装はミッチェルとルルカ)による「抱かれたアタシ」に出てくるオヤジが信士だったり野々宮だったりした*1
- 前述の着替えコーナーは、帝一(光明)、駒(菊馬)、信士(同じく菊馬)、羽入(毘沙門天)、ゲストの加藤諒さん(同じく毘沙門天)、とオールラウンダーズの中谷さん(……すみません失念しました、確か光明ヅラ被ってたような)だったかと。やる気ゼロの菊馬とか、酔っ払ったオヤジ(うろ覚え)みたいな菊馬とか、どっちも割とノリノリの毘沙門天様とか、「にゃん!」な帝一とか……貴重なモノ見せていただいた。
- 信士かわいい。光明と共々、ダンスのキレが良かった。
- ヒル&ユウのコンビがうつくしかった。独裁者衣装で舞台の高いとこから見下ろしてるの最高。
- ラスト近くのはだか太鼓(白褌に上はシースルーの袖なし法被)、半年前に映像で見たときはまさかリアルで拝めるとは思わんかった。最初に壇上で撥を構えて勢ぞろいしてるとこ、圧巻でかっこいい*2。皆さん脚線美。信士以外の一年生も参加+本田は黒髪蒜山で。信士だけNGなのはおとなのじじょう的なアレか。氷室先輩の仕切りがグダグダになる中、ゲストの加藤さんが思いきし巻き込まれておりました。
- そのまんま流れでマイムマイムに。体が勝手にうーごーく、が耳に残る。
- 客席降り。すぐ目の前を、覚えてるだけでも帝一とか光明とか、菊馬コスの信士とか、野々宮とか、菊馬とかが通ってったりすぐ斜め前にいたりした訳ですよ……よく心臓止まらなかったよね自分?!ハイタッチされてる方もいらっしゃったけども、む、無理……と固まっておりました……。
- 近くの席の人が某キャラのうちわを持ってたんですが、客席降りの時、落ちてたサインボール(舞台上からキャストが投げたもの)をその役の方が拾って手渡してあげてて、ちゃんと見てらっしゃるんだなあ、となんとなく胸熱。
- 「もしも僕が天使になれたら」で天から落ちてきたハートをキャッチできた。わーい。あと銀テープも拾った♪
- 今回の公演パンフはないんだなーと思ってたら、帰りに出口でリーフレットをいただけた。公演セトリに加え、原作者+演出家の方のみっしりな対談とかいろいろ載っておりました。感謝!
最初に書いた通り、お芝居の方を見逃してしまっていたので、ライブという形で観ることができたのはとても嬉しかったです。ちょっと悪ノリし過ぎかなー(汗)って場面もあったけど、全力で楽しませてやるぜ!という勢いの感じられる舞台でした。「これは戦争」とか「堂山会長に気に入られたいから」とか「チキポンポン」とか、太鼓の曲とかマイムマイムとか気づくと脳内再生される……横浜密かに待ってるから…!
【観劇記録】7/30 グランギニョル(ピースピット 2017年本公演)
- 美しいと綺麗と凄いしか言ってない感想
- 観る予定の人は事前にTRUMPは見といた方がいい(LILIUMは見なかったことを後悔している)
- グランギニョル・TRUMPの致命的なネタバレは避けるor薄い文字で書きますが、観劇予定の方は回避推奨
脚本演出が末満さんだし、お話や雰囲気は好みっぽいし、観たことあるor観てみたい役者さん何人か出てるし、と言う訳でチケットを取得。前から5列目以内のセンターブロック、通路近くなどという自分史上トップクラスでいろいろ近い席に果たして生きて帰れるんだろうかと恐れおののきつつ、シリーズについて軽く調べてみると、予習はしといた方が良さそうだったので、ニコニコチャンネルで配信してるD2版TRUMP(TRUTH)を視聴。
話は王道っちゃ王道だし、イニシアチブとか、ちょっとわかりにくいというかあやふやな部分はある。自分が見たのは2013年上演のもの。経験の浅いメンバーも多かったということで、演技も正直上手いとは言えない。けども作品世界自体にすごく引き込まれて、見終わった後も気づくと登場人物たちのことを考えてたりして、惹かれるものがあったのは事実。そして、こりゃ刀ステで折れる折れる言われまくるわけだわ、ってくらい救いがない……。
未来ああなっちゃうのかよ……と深くため息をつきつつも、Twitterに役者さんたちがアップされていた衣装写真を見て「わーどの方も美しいなーかっこいいなー楽しみ過ぎる(^^)」と、浮かれつつ観劇日を迎えまして。客席は95〜98%くらい女性、6月の銀河劇場よりは若干年齢層高め?チラシと一緒に挟み込まれてた用語集に目を通していたら、近くの席から「この人が鶴丸で、この人が光忠で……」みたいな内容が2か所くらいから聞こえてきたので、自分含め刀ステから来てる人も多いのかな。
で、開幕。
美しいとかかっこいいとか目の保養とか目が幸せとかそういうレベルをぶっちぎった圧倒的美の暴力にタコ殴りにされてきました。
始まってすぐのダリ卿の華麗な殺陣に目を全開まで見開き、その後キャストが次々登場して全員集合するオープニングは端から端まで余すことなく美しくて「ここまでだけで7800円分の価値、あったんじゃね?」なんて思ってたからね……。その空間に2時間半さらされ続けた訳ですよ……5点満点で10点いや100点とかそんなレベルの、もはや暴力的なまでの美しさ*1だった訳ですよ(語彙が美しくないのはご容赦ください)。
あとね、殺陣がおそろしい。あるとは聞いてたけどあんなだなんて聞いてない!数も多いしスピードも速いし、複数名で戦ってるシーンだと目が足りない。あのゴシック全開な衣装で剣やら短剣やら素手でガンガン立ち回っちゃうとかなんだそれ意味わかんない凄い。
その筆頭がダリ・デリコ卿。顔立ちがとんでもなく綺麗なのは周知の通りですが、立ち居振る舞いがまさに傲岸不遜な貴族そのもので、殺陣も群を抜いて優美かつ力強く、カンパニーの中心にあって360度死角なしの美しさで頂点に君臨しておられました。それでいて部下を四つん這いにさせてその上に座ったり、ダリちゃんと呼ばせて面白がったり、なんとなくTRUMPのめっちゃ貴族*2なダリパパの片鱗も伺えたりして。任務中に保護した人間の女性、スーのことを「ドブネズミ」呼ばわりしたり、マルコやヴァンパイアハンターたちにも言いたい放題なんだけど、本質的には嫌なヤツじゃないんだな、きっと。
以下、思いついた順に印象を。
※致命的な単語や名詞は伏せつつ、結構ネタバレしてるので閲覧注意
ゲルハルト:アンジェリコ(TRUMPに登場)の父親。姿形も立ち居振る舞いも、優美そのものな貴族。殺陣もフェンシングのよう。ダリと並ぶとこの方々マジで同じ次元に存在してます?ってくらいの美的破壊力が。ダリに対しては嫉妬、羨望と友情等々の入り混じった、複雑な感情を抱いている様子。そして、同情の余地はあるけど弱いというかヘタレというか……それはひどいよ。最後でちょっと見直したけどさ。
マルコ:尊敬する上司に「ちゃん」づけで呼べとか無茶振りされるし、椅子にされるし、苦労の絶えない下級貴族君。て言うかてめえ…………だから○○はああなっちゃったのかよ……。ってことは△△と××ってそういう関係だったのか……。うわあああああああ…………
春林:物腰丁寧なヴァンパイアハンター。ポジティブダンピール。語り部ポジション兼この話の良心その1。美女をお姫様抱っこに加えて美男まで肩に担ぎあげちゃうとか、物理的にも行動的にもザ・イケメン(カンスト済)。戦闘スタイルは素手で割と少年漫画。
歌麿:後天的ヴァンプな犬。過去にいろいろあったもののザ・少年漫画(物理的にはイケメン)。良心その2。ハンター師弟コンビが客席通路から登場し、ラストも通路を通って帰っていく(通路近くの席だったので、近過ぎてあわわわわわとなってた……)のは、元いた人間の世界から吸血種の世界へ入っていく(ラストはその逆)ことを暗に示してるのかな。師弟とも、最後まで無事でよかった……。
フリーダ:ダリの妻。夫との間に3歳になる息子(ラファエロ)あり。美しいだけでなく優しく気高くて、正に麗しの貴族。も少しキツい性格かと思ってた。ダリちゃん果報者だな。中の人は黒薔薇館*3の歌姫と二役。とても綺麗な歌声でした。
スー:デリコ家に匿われている人間の女性(妊娠中)。「ドブネズミ」呼ばわりされても「ドブにゃんこ*4」って返す気丈さが小気味よかった。お腹の子どもの父親がダリじゃないことは二人の様子から察しがついたけど、そういうことだったか……って、スーは最初からあいつの正体を知ってたのかな?入れ替わったのは少なくとも3年前だよね?ううむ……
繭期の子たち(アンリ、キキ、オズ):割と元気に情緒不安定。言ってることもやってることも不穏だけど、同時にどこか哀しい。白一色の衣装+不健康メイクに射抜かれた。特に、みんな愛しちゃう戦闘少女・キキ*5には登場したその時から惹きつけられるものがあって、すごく良かったな。人間であるバルラハに従ってたのは、ダミアンその他にイニシアチブを握られてたから、ってことでいいのかな?実験の話はただむごくて辛い。ひとり逃亡したあの子だけでも幸せでいられたら、と祈らずにいられない。
他にも、全体的にテンション高めな中で淡々とした冷静さが不気味なバルラハとか、どう見てもヤバそうで実際ヤバいダミアンとか、外道以外の何物でもないような悪役に至るまで、どうにも嫌いになれない何かがあったりもして。パンフレット中でキャストの方がおっしゃってるように、登場人物ひとりひとりが、良くも悪くもとても人間くさいからなのかも。
お話の方は、考えていたよりはずっと救いのあるものだった。黒執事のサーカス編*6とか、フランケンシュタイン*7とかの辺を予想してたので、最悪ダリとゲルハルト以外全員死亡くらいは覚悟してたけど、亡くなった方々よりも生存者の方が多いし。と言ってもいくらなんでもアレは酷過ぎるわ!「うーーーわーーーーーー」って唸ったさ、もちろん心の中で!!
公演チラシの煽りは「貴族の、貴族による、貴族のための残酷劇(グランギニョル)」。終わってから見直して初めて、その意味が見えてきた気がする。ダリは父親の犯した罪の報復を受けて、ゲルハルトも妻に対して貴族であるが故の残酷な仕打ちをして、その結果がああなった訳で……他にもあると思うんだけど、今はこのくらいしか浮かばないや。てかシルエットで出てきた「あいつ」さあ……ほんとさあ……。
未来がどうなってしまうのかわかってはいるけど、それでも最後の最後でダリの取った行動にはすごく救われた。
ここまでほぼ褒めまくってるけど、よくわかんない部分もあるし、「厳しく禁じられてる割に結構みんな噛みまくってるよなあ」とか「耽美……に見えるけどそうでもない気もする」とか「名前の付け方が時々どうなんだろう」とか、ちょいちょいツッコミどころはある。ただ、終演後もこれだけいろんなことを考え続けさせられてしまうオリジナル作品は、そうそうなかったりもする訳で。手始めにLILIUM見ようかなー、でもD2版のREVERTHも見たいし、SPECTORや2015年版も気になるし……などとなっている辺り、どうも自分も繭期の世界に魅せられてしまっている模様。
【番外編】推せる!オタクライフコミック
【前提】
ここで取り上げる「オタクライフコミック」の定義
(最重要事項)100%主観です。
- 「楽しいオタクライフ」を綴ったエッセイ、もしくはフィクションのこと。オタク目線での「オタク楽しい!」が中心に描かれているもので、「彼女(あるいは嫁婿彼氏など)がオタクです」のような非オタク視点のもの、「オタクだけどリア恋してます」系の恋愛に主眼を置いているもの(多少の恋愛要素は可)、メンヘラなど痛々しい面が主にクローズアップされているもの、自虐的過ぎるものは除外*1。
- 「オタクライフすなわちオタクのライフ(命)」とし*2、オタクが愛を捧げている対象について直球もしくは間接的に、架空のグループや団体をメインに描いたフィクション作品。具体的には男性アイドルとか歌舞伎とか某歌劇団とか。ガチのルポルタージュではなく、綿密な取材には基づいていても、あくまでフィクションとして描かれているものとする。
- 上記1もしくは2に当てはまる、自分が読んでツボったマンガ(と小説1作)。普遍的名作の紹介ではなく、あくまで今、この時点で私が推せる作品をただ挙げるだけである。
【筆者のオタクジャンル】
下記を行ったり来たり。
二次元(マンガ>読みゲー・アニメ)
活字(主に国産ミステリー、ライトノベル、ニアなのを含むBLなど)
舞台(主に宝塚と2.5次元、その他のミュージカルやストレートプレイも)←最近割とこの辺
《フィクション》
少年よ耽美を描け―BOYS BE TAMBITIOUS (1) (ウンポコ・コミックス)
- 作者: ミキマキ
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2007/10/25
- メディア: コミック
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なりゆきでBLマンガを描くことになった男子高校生たちの、いろいろ斜め上な4コマギャグマンガ。白ランがまぶしい小清水詩伸の姉・詩織のガチヲタライフにいろんな釜の蓋が開くような開かないような。長く連載してるので、前の方の巻を読み返すと「同盟」とか今や懐かしいワードが。全編ほぼ迷台詞しかなく(もちろん褒め言葉)、特に4巻で詩織が先輩を振ったときの台詞は秀逸過ぎる。ところで、オンリーイベントを開ける+公式であれだけ推してるなら、マミイオはそれ程マイナーカプでもない気はする。
主人公は戦隊物などの特撮を愛する社会人女性、仲村さん。住む星(ジャンル)は違えど、どの話も「わかるよおおおおお!」「エエ話や……」尽くし。「よそはよそ、うちはうち」その通りだよそもそも比べてんじゃねえ!この俳優が好き→好みのタイプなの?ってそういうんじゃねえんだよおおおおおお!北代さんの過去話に苦悶の声を上げつつ頷きまくった。ジャンル違いのオタク勢揃いカラオケ、羨ましい!!
《エッセイもしくはそれに近いもの》
全10巻で、宝塚100周年の年*3に完結。年齢も立場もいろいろな宝塚ファンたちの日常を描いた4コママンガ。ファン側の登場人物たちはフィクションだけど、実話を元に描かれてる話が多い模様。絵柄がかわいい。エピソードに登場するジェンヌさんは、2017年7月現在では既に退団されてしまった方が多いものの、割と普遍的なあるある尽くし……でもない、か。壮さんファン・なおちゃんのドラマチックさが胸熱。マミちゃんとお義母さんの話が微笑ましい。
某庭○ミュージカルにハマってしまった会社員、オペラちゃんの観劇の日々。こちらも4コマ。読んだ当時は「○球含めて2.5の舞台は観たことないけど、宝塚やミュージカルファンとしても通じるところが結構あるなー」なんて思っておりました。まさか翌年、2.5沼に落ちるとは。いや、私はリアル観劇は1~2回で満足してる……この先はどうなるかわかんないけど。宝塚大劇場に遠征した翌日に始発の新幹線に乗ってそのまま仕事っていうのは、オペラちゃんと同じ年くらいの頃にやったけど……。
現役バンギャルの作者によるコミックエッセイ。 V系で好きなバンドはいくつかあり、大ホールでのライブやフェス参加経験もあるが、バンギャルを名乗れるレベルでハマったことはない……んだけど、何故だろうこのシンクロ率の高さってくらい、身に覚えのあるあれやこれや。世界観的には割と2次元界隈と近いし、ゴスロリ服着てた時期あるし、アリプロファンだし、2次元キャラのコスプレだったら普通にたしなんでた……し……。4巻のラストのエピソードはガチで泣いた。
《愛を捧げる対象を描いたフィクション》
小説だがコミカライズされてるし、アニメ化もされたからいいやってことでエントリー。部活で歌舞伎やっちゃおう!な高校生たちがまぶしい。白浪五人男の話を読んでどんなのだろうと興味を持って動画を見る→3か月くらい後にライビュで刀ステ初演のエンディングを見て「あっ、これは!」ってなった。その後「土蜘」で幕見(平たく言えば当日券)デビューし、今は時折歌舞伎座に足を運ぶように*4。「毛抜」も去年観た。面白かったよー。
百年の伝統ある女性だけの劇団・紅華歌劇団の音楽学校の生徒たちのお話。途中で掲載誌が変更に(主人公やその他の登場人物は同じ)。掲載誌のカラーか、前者の方では虐待に遭った過去や拒食症、先輩とのちょっとした確執など重めのエピソードが多めに語られ、後者の方が爽やか+ちょっと甘酸っぱい青春テイストになってる。元ネタ知らなくても十二分に面白い。が、知っていると、これ○○っぽいなーとか細かいところでにやにやできる。十年に一度の運動会とか、専科とか。歌舞伎の話もちょっと出てくるよ。
顔だけは良い4人の宇宙人が地球侵略のためにアイドルを目指す……と書くとギャグっぽいが、pixivコミックで公開されてる回をなんとなく読んでみてびっくり、「リキミュ*5」という2.5次元舞台をメインに据えて、シビアなエピソードも盛り込んだ正統派の熱血アイドルものだった。どのエピソードを取っても熱い。熱量半端ない。台詞の数々にはっとさせられる。「イケメンって物理じゃなくて概念だから」「私たちは、現実なんかにお金払ってない」などなど、仲間の宇宙人でドルヲタ女子でもあるマネージャー・ヨイによる名言の数々が素晴らしい。リキミュ観たい。実在の庭球ミュ出演俳優と同じ名前のリキミュ卒業生がさらっと2人ほど出てきたりもする。4巻(この巻だけ分厚い)で完結。宇宙人設定ってそういう意図だったのか……最終話ちょっと泣いた。
《番外編》
※恋愛メインのものは除外と言いつつこれだけはどうしても外せなかった
BLである。2次元オタクで同人誌描きの大学生・由岐と、非ヲタの社交的人間・和が、アニメをきっかけに仲良くなっていくお話。二人の関係性自体も良いけど、由岐を「そう呼ばれる性質を持った人」として肯定も否定もせずに淡々と描いているところが好き。この作品の台詞をお借りして、この話題の締めとしたい。
「(和)オタクめんどくせえ!!!」
「(由)めんどくさくねえオタクなんかいねえ!!!」
・・・
最近割と舞台ヲタ寄りなのでそっちが多くなってしまったが、割とどんなジャンルのヲタでも共感できる要素の詰まった作品揃い。ってか紹介がてら、自らのヲタ遍歴晒しまくってね?どうでもいいかそうか。つらつらと並べたけれど、私の言いたいことは結局ただ一つ。
ほんとオススメだから、読んで*6。
【観劇記録】6/5,17 舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜(刀ステ)(その2)
そう言えば今回初めてトレブロを買ってみた。パンフと一緒に3枚購入して、鶴丸と貞ちゃんの手合わせ、大倶利伽羅通常衣装、三日月通常衣装でした。手合わせの欲しかったから嬉しい♪ おじいちゃんよく来てくれるなあ(タワレコカフェのコースターと、本能寺サントラのジャケットも赤組だった)。原作ゲーム絵含めて伽羅ちゃん関係のが来たのは初めてな気がする!
と、こちらの記事の続きです。
引き続きネタバレ全開のため、配信なども含めてこれから観劇予定の方は回避推奨。
※感想滞ってるうちに千秋楽もライビュで見ちゃったのでその辺りも踏まえつつ
【三日月宗近・山姥切国広について】
- 既にいろいろな考察が上がってますが、本能寺に引き続き、謎めいた言動がそこここにあった三日月。関ヶ原でのループにも、他の刀たちよりも早く気づいたっぽいし。独眼竜では更に確実に、遠からず本丸に起こるであろう何かを予感している(というよりわかっている?)様子だった。審神者との会話で「強い」という言葉にこだわっているあたり、かなり悪い状況なのかも知れない。終盤の、舞をひとさし舞うくだりは何かの伏線だったりする*1?なんてことを思いつつも、日常シーンでは餅を隠してみたり、遠足で楽しくどんぐり拾ったりと、近侍泣かせのクソジジイっぷりを加速させておりました。相変わらずガチで千年以上生きてる付喪神。戦闘シーンでの華麗かつ風格のある殺陣に見惚れる。黒甲冑を倒した後、くずおれそうになる鶴丸を抱きとめた時に、心底驚いた表情をしてたのがやけに印象的。
- 青白クソジジイに翻弄されたり、割烹着(さりげなく紋付)着用で助手やらされて隅の方で丸くなっていじけたり*2、大き過ぎる心の声で葛藤しまくりながらも、悩む小夜に答えを出すための手助けをしたまんばちゃん。ゆっくりと、でも着実に成長しつつあるんだな。一幕の終盤で三日月に向かって「お前は一体何者なんだ?!」って叫ぶところが不穏。小夜ちゃんとの手合せでは、そう言えば中の人どうしの殺陣の組み合わせは薄ミュでもあったな、なんてことをちらっと思い出した(総司と一君のときとは互いの立場が逆なんだよね)。写しコンプレックスとは裏腹に、舞うような殺陣と布捌きが美しい。 重く地を這うような小夜の動きとの組み合わせで、このシーンの殺陣はすごく見応えのあるものに仕上がってたな。
【鶴丸、光忠、小夜、伊達さん家と細川さん家とか】
- 驚き欠乏症の鶴丸……そう来たか。うっかり見てしまったネタバレらしきもので黒化するっぽいことが書いてあって、ダークな面が出てくるのかなと思ってたら物理的に黒ってそれピクシ(自粛) 初見では黒甲冑に乗っ取られた状況を本気で面白がってたのかも?というようにも見えたけど、2回目にオペラで表情をガン見してたら、ちゃんと今の本丸の仲間を気遣ってるのが伺えてほっとした。黒甲冑を倒した時に身体を抱き止めるのが三日月なのは「鶴丸は伊達家の刀のお兄ちゃんだからなのかも」というような解釈を拝見しまして。べったり干渉はしないけど、大倶利伽羅と歌仙の仲が悪いのを見かねて主に相談に行ってる辺り、なんだかんだ気にかけてるんだよね。袖がひらひらと舞い踊る殺陣は、華やかでどこか愉しげ。「俺が驚かせたいのはあんただ」って言ったシーンの最後のところ、何か訝しんでいるような顔をしてたのは、三日月の抱える秘密らしきものに勘付いているんだろうか。そう言えば17日ソワレ、最初の方で山姥切の布の中に入ってくとこで上手く入りきれず、そのままくっついてった勢いか、布を引っ張られたまんばちゃんが転んじゃった……なんてことがあったなあ(合掌)
- 貞ちゃんとコンビでムードメーカーの光忠。ミツタダクッキングにラーメン光忠と、はっちゃけまくる料理マスター。かつての主の前ではいろいろと感じることはあっただろうけど、刀としての歴史、という部分では、他の刀たちほどの苦悩や葛藤は最後まで見せなかった。と言うよりそれらがあまりないのかも。歌仙や小夜程じゃないにせよ、燭台切光忠の名前の由来もそれなりに血なまぐさい。なのに、自身のそれを語った時の感想は「(家臣と一緒に斬れたのが)もっとかっこいい物だったら良かったのに」で、小夜たちと比較すると少し怖く感じた。武器としての在り方は、そっちの方が自然なのかも知れないけどね。伊達組全員に言えるんだけど、戦ってる時すっごく楽しそう。織田家にあった刀たちは真剣必殺の場面では必死さが滲み出ていたのに対し、伊達の刀たちは衣装がボロボロになるような状況にあっても、すごく活き活きして見えた。冒頭で、人の身を得ていろいろ出来るようになったことを嬉しそうに語っていたけど、元々武器である光忠にとって一番嬉しいのは、もしかして「人」として戦えることだったりするんじゃないか、なんてことも思ってしまったり。
- 小夜ちゃんがさあ……(言葉であらわせ尽くせない様々な感情)!口数が少ないイメージだったけど、今回はかなり喋ってた。歌仙に対して悩みを吐露することはあっても保護者ヅラはして欲しくない感全開、心配しつつなかなか声をかけられなかったというまんばちゃんに「知ってます。山姥切さんはわかりやすいから(ニュアンス)」ってかなりはっきり言うよね(笑)小夜の逸話を聞いたときの大倶利伽羅の「美しい歌だ」っていう感想は、小夜が元の主から愛されていた、っていうことを暗に示してると思うんだけど、だからと言って背負わされた復讐の念が消えるわけでもなく。足技も駆使した重い一撃で敵をなぎ倒しまくる、敵との戦闘は今回は少なめ。その分、まんばちゃんとの殺陣の迫力に息を飲んだ。山姥切に悩みを打ち明けられなかったのは、忙しい近侍の手を煩わされたくなかったというだけでなく、「明るくて強い伊達の刀たちに負い目を感じていること」を言いたくなかったのかも(同じく負の歴史を背負った歌仙には言えても)。そういう所も含めてとても人間くささを感じた。て言うか光忠の「歯を見せて笑ってるところが見たいな」は普通にゲーム内の台詞だからさらっと流しちゃってたけど、まさか伏線になってたとは……笑顔が尊過ぎる*3!
- 人間組で好きなのは、刀剣男士たちと政宗・小十郎主従との邂逅や、歌仙と細川忠興の場面*4、「見果てぬ夢は終いじゃ」って台詞とそこまでのくだり、それとやはり伊達政宗の最期。ゲーム内の7面回想を途中までしか見てない&家紋に注意してなかったので、九曜と竹雀ってそういうことだったのか、ってここで初めて気づいたという(汗)そして、ライビュ後にTwitterで知った「史実では小十郎はもうあの時には死んでいた。それで外見が政宗公より少し若い」っていうの……ほんと隅から隅までスルメ状態でおそろしい。
(もうちょっとだけ続く……予定)