3次元別館。

主に観劇の感想です。2.5舞台が多めでその他のミュージカルやストレートプレイも。

【観劇記録】6/5,17 舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜(刀ステ)(その2)

そう言えば今回初めてトレブロを買ってみた。パンフと一緒に3枚購入して、鶴丸と貞ちゃんの手合わせ、大倶利伽羅通常衣装、三日月通常衣装でした。手合わせの欲しかったから嬉しい♪ おじいちゃんよく来てくれるなあ(タワレコカフェのコースターと、本能寺サントラのジャケットも赤組だった)。原作ゲーム絵含めて伽羅ちゃん関係のが来たのは初めてな気がする!

 

と、こちらの記事の続きです。

raimu-sakura.hatenablog.com

引き続きネタバレ全開のため配信なども含めてこれから観劇予定の方は回避推奨。

 

※感想滞ってるうちに千秋楽もライビュで見ちゃったのでその辺りも踏まえつつ

 

 【三日月宗近・山姥切国広について】

  • 既にいろいろな考察が上がってますが、本能寺に引き続き、謎めいた言動がそこここにあった三日月。関ヶ原でのループにも、他の刀たちよりも早く気づいたっぽいし。独眼竜では更に確実に、遠からず本丸に起こるであろう何かを予感している(というよりわかっている?)様子だった。審神者との会話で「強い」という言葉にこだわっているあたり、かなり悪い状況なのかも知れない。終盤の、舞をひとさし舞うくだりは何かの伏線だったりする*1?なんてことを思いつつも、日常シーンでは餅を隠してみたり、遠足で楽しくどんぐり拾ったりと、近侍泣かせのクソジジイっぷりを加速させておりました。相変わらずガチで千年以上生きてる付喪神。戦闘シーンでの華麗かつ風格のある殺陣に見惚れる。黒甲冑を倒した後、くずおれそうになる鶴丸を抱きとめた時に、心底驚いた表情をしてたのがやけに印象的。

 

  • 青白クソジジイに翻弄されたり、割烹着(さりげなく紋付)着用で助手やらされて隅の方で丸くなっていじけたり*2、大き過ぎる心の声で葛藤しまくりながらも、悩む小夜に答えを出すための手助けをしたまんばちゃん。ゆっくりと、でも着実に成長しつつあるんだな。一幕の終盤で三日月に向かって「お前は一体何者なんだ?!」って叫ぶところが不穏。小夜ちゃんとの手合せでは、そう言えば中の人どうしの殺陣の組み合わせは薄ミュでもあったな、なんてことをちらっと思い出した(総司と一君のときとは互いの立場が逆なんだよね)。写しコンプレックスとは裏腹に、舞うような殺陣と布捌きが美しい。 重く地を這うような小夜の動きとの組み合わせで、このシーンの殺陣はすごく見応えのあるものに仕上がってたな。

 

鶴丸、光忠、小夜、伊達さん家と細川さん家とか】

  • 驚き欠乏症の鶴丸……そう来たか。うっかり見てしまったネタバレらしきもので黒化するっぽいことが書いてあって、ダークな面が出てくるのかなと思ってたら物理的に黒ってそれピクシ(自粛) 初見では黒甲冑に乗っ取られた状況を本気で面白がってたのかも?というようにも見えたけど、2回目にオペラで表情をガン見してたら、ちゃんと今の本丸の仲間を気遣ってるのが伺えてほっとした。黒甲冑を倒した時に身体を抱き止めるのが三日月なのは「鶴丸は伊達家の刀のお兄ちゃんだからなのかも」というような解釈を拝見しまして。べったり干渉はしないけど、大倶利伽羅と歌仙の仲が悪いのを見かねて主に相談に行ってる辺り、なんだかんだ気にかけてるんだよね。袖がひらひらと舞い踊る殺陣は、華やかでどこか愉しげ。「俺が驚かせたいのはあんただ」って言ったシーンの最後のところ、何か訝しんでいるような顔をしてたのは、三日月の抱える秘密らしきものに勘付いているんだろうか。そう言えば17日ソワレ、最初の方で山姥切の布の中に入ってくとこで上手く入りきれず、そのままくっついてった勢いか、布を引っ張られたまんばちゃんが転んじゃった……なんてことがあったなあ(合掌)

 

  • 貞ちゃんとコンビでムードメーカーの光忠。ミツタダクッキングにラーメン光忠と、はっちゃけまくる料理マスター。かつての主の前ではいろいろと感じることはあっただろうけど、刀としての歴史、という部分では、他の刀たちほどの苦悩や葛藤は最後まで見せなかった。と言うよりそれらがあまりないのかも。歌仙や小夜程じゃないにせよ、燭台切光忠の名前の由来もそれなりに血なまぐさい。なのに、自身のそれを語った時の感想は「(家臣と一緒に斬れたのが)もっとかっこいい物だったら良かったのに」で、小夜たちと比較すると少し怖く感じた。武器としての在り方は、そっちの方が自然なのかも知れないけどね。伊達組全員に言えるんだけど、戦ってる時すっごく楽しそう。織田家にあった刀たちは真剣必殺の場面では必死さが滲み出ていたのに対し、伊達の刀たちは衣装がボロボロになるような状況にあっても、すごく活き活きして見えた。冒頭で、人の身を得ていろいろ出来るようになったことを嬉しそうに語っていたけど、元々武器である光忠にとって一番嬉しいのは、もしかして「人」として戦えることだったりするんじゃないか、なんてことも思ってしまったり。

 

  • 小夜ちゃんがさあ……(言葉であらわせ尽くせない様々な感情)!口数が少ないイメージだったけど、今回はかなり喋ってた。歌仙に対して悩みを吐露することはあっても保護者ヅラはして欲しくない感全開、心配しつつなかなか声をかけられなかったというまんばちゃんに「知ってます。山姥切さんはわかりやすいから(ニュアンス)」ってかなりはっきり言うよね(笑)小夜の逸話を聞いたときの大倶利伽羅の「美しい歌だ」っていう感想は、小夜が元の主から愛されていた、っていうことを暗に示してると思うんだけど、だからと言って背負わされた復讐の念が消えるわけでもなく。足技も駆使した重い一撃で敵をなぎ倒しまくる、敵との戦闘は今回は少なめ。その分、まんばちゃんとの殺陣の迫力に息を飲んだ。山姥切に悩みを打ち明けられなかったのは、忙しい近侍の手を煩わされたくなかったというだけでなく、「明るくて強い伊達の刀たちに負い目を感じていること」を言いたくなかったのかも(同じく負の歴史を背負った歌仙には言えても)。そういう所も含めてとても人間くささを感じた。て言うか光忠の「歯を見せて笑ってるところが見たいな」は普通にゲーム内の台詞だからさらっと流しちゃってたけど、まさか伏線になってたとは……笑顔が尊過ぎる*3

 

  • 間組で好きなのは、刀剣男士たちと政宗・小十郎主従との邂逅や、歌仙と細川忠興の場面*4、「見果てぬ夢は終いじゃ」って台詞とそこまでのくだり、それとやはり伊達政宗の最期。ゲーム内の7面回想を途中までしか見てない&家紋に注意してなかったので、九曜と竹雀ってそういうことだったのか、ってここで初めて気づいたという(汗)そして、ライビュ後にTwitterで知った「史実では小十郎はもうあの時には死んでいた。それで外見が政宗公より少し若い」っていうの……ほんと隅から隅までスルメ状態でおそろしい。

 

 (もうちょっとだけ続く……予定)

*1:実に美しいんだけど……ここだけどうにも唐突に思えた。考え過ぎかな?

*2:かわいい

*3:最初の観劇時は客席から歓声あがってたっけ

*4:歌仙に向かって「その美しい顔を〜」って言うところで、あっ美しいって認識なんだな、だよねー、とにやにやしたのは内緒