3次元別館。

主に観劇の感想です。2.5舞台が多めでその他のミュージカルやストレートプレイも。

【観劇記録】9/23 『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE (リボステ)

 

・ネタバレ多少ありの感想

・原作とアニメは連載(放映)当時に履修済み

いつかは来るかもと思っていたリボーンの舞台化。発表された時は、驚きよりも「とうとう来たか」感が強かったです。連載当時めちゃくちゃハマってたとは言え、流石にほぼ話を忘れてたので、前日に黒曜編をコミックスで読み返してから臨んだ。

舞台は前半が1~7巻くらいまでの日常編、後半が8~10巻の黒曜編という構成になってました。日常編は駆け足感が強かったものの、ストーリーやキャラの関係性はわかりやすかった。

それにしたって、朝起きてリボーンに出会う→死ぬ気弾打たれて京子ちゃんに告白→獄寺が転校してくる→死ぬ気で消火活動→山本の飛び降り騒動→死ぬ気で助ける→ランボ登場、までが1日の出来事ってすさまじい。でもって次の日に良平先輩のボクシング部勧誘、ビアンキ登場でポイズンクッキング、イーピン登場、ハルがツナに惚れる、と……うん、怒涛過ぎる。

死ぬ気弾で復活*1とか、獄寺のスモーキン・ボム*2とかは、演出と映像の合わせ技で表現。死ぬ気で消火活動のとことか、フゥ太が追われている時に唐突にあからさまな桜クラ病用の桜のセットが出てくるとか「いや、それはどうなんだろう(苦笑)」な演出もあったにはあったけど、全体的には二次元の描写が再現されていた印象でした。

そして、日常編がひと段落したら何の前触れもなく突然黒曜編スタート。シュールかつのほほんとした日常から、いきなり良平がロードワーク中に襲われて骨折数か所の大怪我+前歯4本抜かれる*3、というハード展開に突入するので、原作未読だと面食らうんじゃないだろうか。まあ、原作も8巻から急に路線転換するんだけど。

黒曜編はほぼコミックス通りの展開で、こちらも「ん?」な部分がなくはなかったものの、余計なギャグやエピソードは入らず、きれいにまとまっていたように感じました。

 

以下、キャラ・シーンごた混ぜで思いついた順の雑感。

  • リボーンが本人過ぎた。アニメでリボーン役だった声優さんご本人が演じてるというのはとてつもなく大きい。それにしたって、声だけが表に出る演技と舞台の演技は同じではないのに、舞台上でも全く違和感がないというのはすごいんじゃないだろうか。パオパオ師匠とか、サッカーボールとか、コスプレ姿もかわいい。
  • ツナがイメージ通り。かわいい。ツッコミがいちいちマトモなのが却って笑いを誘う。死ぬ気モードのときに毎回パンツの柄が違うあたり、芸が細かい。
  • 獄寺は、ビジュアルが出た時には髪型に少々違和感が…とか思ってたけど、しっかり十代目命で時に暑苦しい獄寺君でした。ビアンキとのコンビが良い。
  • 並盛・ボンゴレ側の登場人物は概ね「どこかしら世間一般の常識からズレまくってるけど本人至ってマジメ」なところがあるんですが、どなたも良いバランスで演じられていました。ハルとかはやり過ぎるとただのイタい子になっちゃうと思うけど「思い込みと行動力はもはや変態の域。しかしかわいい」子だった。
  • オフィシャルのキャラ紹介にいなかったものの、初日の舞台写真にしれっと写ってたイーピン*4。思いっきりハゲヅラ被せてます!だったのは否めないんですが、仕草やしゃべり方がかわいかったのでいいや。
  • リボーンと弟への愛あふれるビアンキ、天然ヒロインな京子ちゃんも原作ママ。女性陣の満足度は総じて高かったです。
  • 雲雀は思ってたより出番少な目でした。日常編で出てくるのも最後の方。黒曜編も、原作でそうだからしかたないとは言え、それほど派手には戦わないし。出てきた時から群れるの嫌いオーラが漂ってた。戦うところをもっと見たかったな。
  • 良平先輩がとても良平先輩。
  • ランボが5歳児でした。サイズからして成人男性が演じてるとわかる。なのに台詞回しや動作があのウザかわいいランボさんそのもので、違和感ゼロって意味わかんない。でもって10年バズーカを撃った後*5、10年後ランボへの着替えがとても早い&こちらも違和感ログアウト。カテコでも1人だけくねくね動いてたり変顔したりやりたい放題の5歳児。素直に感嘆の拍手。
  • 黒曜組は総じてレベル高。骸、犬、ランチアはそれぞれ槍捌き、身軽なアクション、攻撃のキレが素晴らしかったし、柿ピーは立ち姿や動作、体温低そうなところがイメージぴったり、バーズの役割も兼ねてたM・Mは、それほど出番は多くないのに悪役全開でインパクト十分でした。
  • 個人的に骸はリボーンにおける、というか二次元で最推しキャラのひとりなので、配役が発表された時は正直戸惑いが大きかったです。役者さんの力量的には心配していなかったけれど、自分の中のイメージとの食い違いが結構大きくて。けれども、舞台での姿を見た時、このステージでの骸はこうなんだな、と素直に受け入れられました。槍を操る姿が華麗で格好良かった。
  • 犬や柿ピーの攻撃スタイルや骸の幻術は、映像表現との相性がいい。しかしランチアの鋼球はなんかあんまり強そうに見えなかったのが残念。それと骸の槍は、先端部分を短剣として使う場面があって、槍の形に戻すときに舞台上で役者さんが接合部分を回して固定しているところが(それぞれ別の人で2回とも)しっかり目についてしまい、ちょっと笑いそうになった……構造上仕方なかったんだろうし、安全第一なのはわかるんだけどさ。
  • 中盤とエンディングで歌う。ペダステみたいな感じで入るので特に違和感はなし。エンディングでは並盛+ボンゴレのメンツが合唱してる中、雲雀は一人だけ口閉じてる→後半くらいからごく小さく口を開けて歌ってた。でもって黒曜も後半から全員加わって、骸以外の4人は最初からしっかり歌ってる。けど、骸だけは口を閉じてて、途中から背を向けてしまう→最後に振り返った時は……口元がよく見えなかったので歌ってたかどうかは不明です……。

カテコの日替わり挨拶は雲雀と骸でした。雲雀の名前が挙がった時、客席から歓声が。今も人気高いんだな。確か「1日1日、噛み殺していきます」みたいな内容だった。そして骸を指名するときに、リボーンが右目を押さえて「クフフ……」って微笑したのがとてもかわいかったことは特筆しておきたい。骸の時は、しゃべってる最中に脇でランボがパンチするフリをしてたりとちょいちょいいじられており、しまいには「噛み殺しますよ」とのたまっておりました(笑)

*1:無論、原作に忠実にパンイチ

*2:アニメ版のハリケーン・ボムじゃなくてスモーキンでした

*3:元々ボクシングで折ってて差し歯、というオチはあるにせよ

*4:アンサンブルの女優さんが演じてた

*5:きみーはだーれだい、ぼくーはランボ、の例の歌あり