3次元別館。

主に観劇の感想です。2.5舞台が多めでその他のミュージカルやストレートプレイも。

【観劇記録】11/27 舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち(刀ステ)

 

 

  • いつものごとくネタバレ全開の感想です
  • 台詞などはすべてうろ覚えなので記憶違いがあるかもです…

 

注意:ライビュ・配信などを含め観劇予定の方は、一切ネタバレ無しで臨むことをお勧めします(このエントリーも回避推奨)

 

TDC、3バルのサイドA席での観劇でした。見切れ席程ではないものの、下手側の端の方で高いところにいる人&スクリーンはほぼ見えなかったよ……代わりに客席降りはとてもよく見えた。

 

SNSでは「いつもの刀ステが帰ってきた」と言われており、虚伝から悲伝までの刀ステに近い、という意味ではその通りなんですが、他の話に似ているかというと必ずしもそうでもない気がしました。三日月宗近やまんばちゃん、長谷部といったお馴染みの主要メンバーがことごとく不在なのも大きいですが、ストーリーそのものもこれまでを踏まえつつ、これからを意識した新しい方向を示しているようだった。BGMも聴き覚えのない曲ばかりだったので、ほぼ一新されてるのではないかな。

 

以下、思いついた順に雑感。

※ネタバレ全開&時系列バラバラです

 

  • 慈伝から続投なのは陸奥守のみ。むっちゃんは慈伝ではひたすら陽の部分が前面に出ており、維伝でもそれが踏まえられてました。だからこそ、かつての主をめぐるあれこれがさ……あああああ……。喋り方や声の調子をかなりゲームの声優さんに寄せられてたね。アクションの身軽さに特筆するものがあり、高さのあるセットからひらりと飛び降りたり、戦闘時もアクロバティックな動きが多くて格好よかった! 
  • 今回は階段型で可動式の舞台セットが2つあって、先述のように高さがかなりある上に、人が乗って殺陣の最中でも動くからハラハラした。乗ってる人も動かしてる人も、少しでもタイミング間違ったら大事故になりかねないよね、どうか千秋楽まで怪我などありませんように……。
  • 肥前忠広がとても肥前忠広でした。シルエットはもちろん、血の気配を漂わせつつもどこか小型犬を思わせる雰囲気が、二次元から出てきたようであった。速くて無駄のない、殺傷力の高そうな殺陣なんだけれど、同じくそう称される系統の小夜ちゃんの殺陣とは違い、パンフのクロストークにある「復讐でも恨みでもない」「戦闘マシーン」といった、ドライな印象を受けました。ストーリー中で明かされる岡田以蔵の葛藤を知ってしまうと、それもまたやるせない……。
  • 南海先生は口調が特徴的。穏やかながらもどこか感情に欠けており、それでいて機械的でもない。まさに「顕現してから日が浅いから、刀寄りの存在」という内容の台詞を裏付けていました。下手すると棒読みになってしまうと思われるので、さじ加減が見事。ダンスと共に罠仕掛けまくるwithゲーム本編台詞のところは笑った。言い出したのあなたでしょーが!
  • ゲーム内ではどんな形状だか触れられてなかった罠(材料:時間遡行軍)、あんな形してたんだな……結構怖い。破壊力えぐい。
  • 兼さんはカッコよさを意識しまくりつつも、刀で戦うことにこだわったり仁義を大切にしたりと、武士らしさが漂ってた。アニメの活劇の雰囲気に近いかな。
  • 堀川君は普段はかわいいんだけども、戦闘時(特に後半)はギラギラでした。あれだ、名門高校進学を機に過去を封印してキャラ変したけど、中学時代は地元のヤンキーの元締めだったとかそういうやつだ……。
  • 土方組の二刀開眼、あるかもと思ったらなかった。ちょっとだけ残念。
  • 鶴丸は随所で暴れまくっておりました。「つっさん」は物理的に呼びにくいね、うん。そして渾身のボケを南海先生にスルーされまくる……がんばれ。なんだけど、所々でシリアス差し込んで来るんだよなベテラン刀として。あーもうそういうところだよ(訳:とてもよい)! 27日マチネのログインボイス鶴丸でした。観劇後に調べたら日替わりの部分が結構あったらしい。3年ぶりの染鶴さんは、普段はおちゃらけつつも少し遠くから若い刀たちを見守っている、という方向性は健鶴さんと同じなんですが、より「食えない白じじい」感が強い。
  • ちょっとちょっとー、刀剣男士ー!
  • お久しぶりの小烏丸。相変わらず、あのガチで鳥のような足取りの軽さと三日月とはまた違う人外オーラは何事なんだろうな……。確かに「父」って呼ばれること、滅多にないよね(パンフより)。
  • 前からそんな傾向はあったけど、あの本丸の審神者の血の色は青もしくは緑なんだろうか。
  • 学生時代、キャラメルボックスが大好きで、社会人になっても時々観に行ってたので、坂本龍馬役が岡田さんと知った時はびっくりすると同時に嬉しかったです。まっすぐで若々しい青年そのものでした。陸奥守のことを「むっさん」と呼んだり、会ってすぐ意気投合してしまうんだけど、むっちゃんの心情考えるとその時点で既に苦しい……。実は「偽物」だったけど、それでも愛刀だったむっちゃんが主本人だと思い込んでしまうくらいにはそのものだった訳だからね。ほんっとあの本丸の審神者さあ……。
  • 岡田以蔵の殺陣は、群を抜く速さと勢いに加えて重さまであり、鬼気迫るものでした。龍馬大好きなところは大型犬のようで微笑ましい(そういうところも顕現したかつての愛刀に受け継がれたんだろうな)んだけれど、生きるためには人を斬るしかなかった苦悩も抱えており、痛ましかった。
  • 結局、あの文久土佐藩の龍馬、以蔵、武市半平太吉田東洋とその他の土佐勤王党の人たちは何者だったんだろう。本人たちの人格というか意思を持ってはいるけど、人間では確実にないんだし……というより、南海先生の口ぶりだと彼らを生み出した存在がある、ということ? だとするとなにそれこわい。
  • 何者、と言えばあの謎の時間遡行軍打刀……他の本丸もしくは別の時間軸のまんばちゃんの思念が形になった姿か何かなんだろうか? 彼もまた、三日月宗近を失ったことを悔いているようだった。とすると、あの場所にいた他の時間遡行軍たちも……?  あんま考えたくないなそれ。
  • 座席の位置の関係で下手奥が見切れてたので、かつて戦いを挑んだ本丸のメンバーの半分? がわかってない……取り敢えず陸奥守、伽羅ちゃん、宗三は把握できた。
  • 時間遡行軍新メンバー、物理的にデカい*1大太刀登場。本陣でございと言いたげな。
  • 相変わらずゲーム中の台詞が本編に違和感なく溶け込んでおった、匠の技である。
  • 真剣必殺は陸奥守、肥前、南海先生。舞台が遠かったのと、比較的肌露出が控えめなメンバーなので、いつもよりは目のやり場に困る事なく見ていられました……*2
  • あの「物語を……」って蠢いてた無数の目が怖すぎた件。最初は我々観客の声を暗に示してるのかと思ったけど、いくつかの考察にあったように、刀ステ自体に「物語」というワードがよく登場するんだよな……。
  • ラストのむっちゃんの台詞に不穏さを感じてしまった。考え過ぎかそれとも。
  • エンディングテーマは今までよりしっとりとした曲調でした。物語の内容的には違和感ないものの、ジョ伝、慈伝がアップテンポだったこともあり意表を突かれた。傘は虚伝や悲伝と同じ、白地に黒文字で名前入り
  • パンフの最後近くの見開き2ページ×2のあれ、大変興味深くはある。が、これまた不穏で怖いよう夜中に思い出したらトイレに行きたくなくなるじゃないか……。

 

思い出したり、気づいたことなどあればまた追記するかもですが、まとまってないので取り敢えずはこの辺で。

*1:通常の1.3倍くらいはあった

*2:真剣必殺については、どきどきしたとか腹筋すごいとか筋肉のつき方が綺麗等々ならともかく、もっとデリケートな部分についてSNS含めた公の場で詳細まで言及するのは危ういな、と……演じているのは生身の役者さんだからね