【番外編】推せる!オタクライフコミック
【前提】
ここで取り上げる「オタクライフコミック」の定義
(最重要事項)100%主観です。
- 「楽しいオタクライフ」を綴ったエッセイ、もしくはフィクションのこと。オタク目線での「オタク楽しい!」が中心に描かれているもので、「彼女(あるいは嫁婿彼氏など)がオタクです」のような非オタク視点のもの、「オタクだけどリア恋してます」系の恋愛に主眼を置いているもの(多少の恋愛要素は可)、メンヘラなど痛々しい面が主にクローズアップされているもの、自虐的過ぎるものは除外*1。
- 「オタクライフすなわちオタクのライフ(命)」とし*2、オタクが愛を捧げている対象について直球もしくは間接的に、架空のグループや団体をメインに描いたフィクション作品。具体的には男性アイドルとか歌舞伎とか某歌劇団とか。ガチのルポルタージュではなく、綿密な取材には基づいていても、あくまでフィクションとして描かれているものとする。
- 上記1もしくは2に当てはまる、自分が読んでツボったマンガ(と小説1作)。普遍的名作の紹介ではなく、あくまで今、この時点で私が推せる作品をただ挙げるだけである。
【筆者のオタクジャンル】
下記を行ったり来たり。
二次元(マンガ>読みゲー・アニメ)
活字(主に国産ミステリー、ライトノベル、ニアなのを含むBLなど)
舞台(主に宝塚と2.5次元、その他のミュージカルやストレートプレイも)←最近割とこの辺
《フィクション》
少年よ耽美を描け―BOYS BE TAMBITIOUS (1) (ウンポコ・コミックス)
- 作者: ミキマキ
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2007/10/25
- メディア: コミック
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なりゆきでBLマンガを描くことになった男子高校生たちの、いろいろ斜め上な4コマギャグマンガ。白ランがまぶしい小清水詩伸の姉・詩織のガチヲタライフにいろんな釜の蓋が開くような開かないような。長く連載してるので、前の方の巻を読み返すと「同盟」とか今や懐かしいワードが。全編ほぼ迷台詞しかなく(もちろん褒め言葉)、特に4巻で詩織が先輩を振ったときの台詞は秀逸過ぎる。ところで、オンリーイベントを開ける+公式であれだけ推してるなら、マミイオはそれ程マイナーカプでもない気はする。
主人公は戦隊物などの特撮を愛する社会人女性、仲村さん。住む星(ジャンル)は違えど、どの話も「わかるよおおおおお!」「エエ話や……」尽くし。「よそはよそ、うちはうち」その通りだよそもそも比べてんじゃねえ!この俳優が好き→好みのタイプなの?ってそういうんじゃねえんだよおおおおおお!北代さんの過去話に苦悶の声を上げつつ頷きまくった。ジャンル違いのオタク勢揃いカラオケ、羨ましい!!
《エッセイもしくはそれに近いもの》
全10巻で、宝塚100周年の年*3に完結。年齢も立場もいろいろな宝塚ファンたちの日常を描いた4コママンガ。ファン側の登場人物たちはフィクションだけど、実話を元に描かれてる話が多い模様。絵柄がかわいい。エピソードに登場するジェンヌさんは、2017年7月現在では既に退団されてしまった方が多いものの、割と普遍的なあるある尽くし……でもない、か。壮さんファン・なおちゃんのドラマチックさが胸熱。マミちゃんとお義母さんの話が微笑ましい。
某庭○ミュージカルにハマってしまった会社員、オペラちゃんの観劇の日々。こちらも4コマ。読んだ当時は「○球含めて2.5の舞台は観たことないけど、宝塚やミュージカルファンとしても通じるところが結構あるなー」なんて思っておりました。まさか翌年、2.5沼に落ちるとは。いや、私はリアル観劇は1~2回で満足してる……この先はどうなるかわかんないけど。宝塚大劇場に遠征した翌日に始発の新幹線に乗ってそのまま仕事っていうのは、オペラちゃんと同じ年くらいの頃にやったけど……。
現役バンギャルの作者によるコミックエッセイ。 V系で好きなバンドはいくつかあり、大ホールでのライブやフェス参加経験もあるが、バンギャルを名乗れるレベルでハマったことはない……んだけど、何故だろうこのシンクロ率の高さってくらい、身に覚えのあるあれやこれや。世界観的には割と2次元界隈と近いし、ゴスロリ服着てた時期あるし、アリプロファンだし、2次元キャラのコスプレだったら普通にたしなんでた……し……。4巻のラストのエピソードはガチで泣いた。
《愛を捧げる対象を描いたフィクション》
小説だがコミカライズされてるし、アニメ化もされたからいいやってことでエントリー。部活で歌舞伎やっちゃおう!な高校生たちがまぶしい。白浪五人男の話を読んでどんなのだろうと興味を持って動画を見る→3か月くらい後にライビュで刀ステ初演のエンディングを見て「あっ、これは!」ってなった。その後「土蜘」で幕見(平たく言えば当日券)デビューし、今は時折歌舞伎座に足を運ぶように*4。「毛抜」も去年観た。面白かったよー。
百年の伝統ある女性だけの劇団・紅華歌劇団の音楽学校の生徒たちのお話。途中で掲載誌が変更に(主人公やその他の登場人物は同じ)。掲載誌のカラーか、前者の方では虐待に遭った過去や拒食症、先輩とのちょっとした確執など重めのエピソードが多めに語られ、後者の方が爽やか+ちょっと甘酸っぱい青春テイストになってる。元ネタ知らなくても十二分に面白い。が、知っていると、これ○○っぽいなーとか細かいところでにやにやできる。十年に一度の運動会とか、専科とか。歌舞伎の話もちょっと出てくるよ。
顔だけは良い4人の宇宙人が地球侵略のためにアイドルを目指す……と書くとギャグっぽいが、pixivコミックで公開されてる回をなんとなく読んでみてびっくり、「リキミュ*5」という2.5次元舞台をメインに据えて、シビアなエピソードも盛り込んだ正統派の熱血アイドルものだった。どのエピソードを取っても熱い。熱量半端ない。台詞の数々にはっとさせられる。「イケメンって物理じゃなくて概念だから」「私たちは、現実なんかにお金払ってない」などなど、仲間の宇宙人でドルヲタ女子でもあるマネージャー・ヨイによる名言の数々が素晴らしい。リキミュ観たい。実在の庭球ミュ出演俳優と同じ名前のリキミュ卒業生がさらっと2人ほど出てきたりもする。4巻(この巻だけ分厚い)で完結。宇宙人設定ってそういう意図だったのか……最終話ちょっと泣いた。
《番外編》
※恋愛メインのものは除外と言いつつこれだけはどうしても外せなかった
BLである。2次元オタクで同人誌描きの大学生・由岐と、非ヲタの社交的人間・和が、アニメをきっかけに仲良くなっていくお話。二人の関係性自体も良いけど、由岐を「そう呼ばれる性質を持った人」として肯定も否定もせずに淡々と描いているところが好き。この作品の台詞をお借りして、この話題の締めとしたい。
「(和)オタクめんどくせえ!!!」
「(由)めんどくさくねえオタクなんかいねえ!!!」
・・・
最近割と舞台ヲタ寄りなのでそっちが多くなってしまったが、割とどんなジャンルのヲタでも共感できる要素の詰まった作品揃い。ってか紹介がてら、自らのヲタ遍歴晒しまくってね?どうでもいいかそうか。つらつらと並べたけれど、私の言いたいことは結局ただ一つ。
ほんとオススメだから、読んで*6。