3次元別館。

主に観劇の感想です。2.5舞台が多めでその他のミュージカルやストレートプレイも。

【観劇記録】4/28 1789 -バスティーユの恋人たち-

 

  • 多少のネタバレあり
  • 宝塚版、帝劇初演含めて1789好きだーってことしか言ってない感想

 

宝塚版を観たときに舞台全体の華やかさと楽曲のかっこよさに惚れ、当時滅多に買わなかった音源をiTunesで購入して聴き倒し。帝劇初演では宝塚版とはまた違った迫力に圧倒されまくって、こちらも自由バージョンと平等バージョンのCDを両方ともゲットして舞台での演奏順に編集して聴き倒し……なんてことをやってる程度には大好きなミュージカル。初演では観なかった方のキャストにしようと決めて、勢い込んでチケットをゲットしたはいいものの、流石に感動は薄れちゃうかな、と危惧していたんですが。

リアルの迫力と熱気を舐めておりました。

2年前は2階席で、今回は後ろの方とはいえ1階席だったというのもあるかもですが、どの場面も熱量がすさまじかった。複数回ある客席降りもしっかり見えたし。ぶっちゃけ座席があんまり良くなくて、開幕前は若干がっくり来ていたんですが、1幕終了時にはそんなことはほぼ忘れてしまうくらい、舞台にのめりこんでた。

この日観劇したキャストは写真の通り。

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以下、箇条書きで。

  • 小池さん演じる「陽」のロナンに対し、「陰」と評される加藤さんのロナンは、すごく情熱的でした。CDで聴いた印象では、もっとやさぐれてるかと思ってた。特にオランプとのシーンが良くて、恋する青年のひたむきさがまっすぐに出ていた。今更ながらマタ・ハリを見逃したのが悔やまれる……。
  • 神田さんのオランプは、ご本人がインタビューで仰ってた通り、「かわいくて芯の強い」典型的なヒロインというよりは「働く等身大の女性」といった風情。めっちゃお仕事できそう(実際優秀な養育係だし)。良く通るお声と安定した歌唱が魅力。
  • 正直に言うとちょっとだけ心配してた龍さんのアントワネットですが、2年ほど前まですぐ側の劇場で男役のトップに君臨していたとは思えないくらい*1、かわいらしくて無邪気、かつ王太子やオランプへの愛情も感じられて良かったです。2幕の「神様の裁き」もしっかり聴かせた。
  • 三浦さんのロベスピエールは美しかった。平民とはいえ裕福な生まれのお坊ちゃん、というプロフィールに説得力あり。ダンスの足さばきが軽やか。
  • ロナンの妹、ソレーヌがかっこいい。2幕の「世界を我が手に」がすごく好きで*2、いつも音源聴いてるだけでうおおおおと心で叫んでしまうんだけど、リアルで観て聴いて普通に泣いた。そしてカテコの挙動がかわいい。
  • ソレーヌの恋人で革命家のダントンの美声に聴き惚れる。特にパレ・ロワイヤルのところは、アンサンブルの見事なアクロバットと相まって、すごくテンション上がるなー。
  • 革命家といえばデムーランの歌唱も良い。婚約者のリュシルとのコンビが絵になる。
  • フェルゼンはベルばら@宝塚の印象が強いので、身長もあってたくましく力強いフェルゼン、というのが新鮮に思えたのでした。演じる人の年齢を差し置いてもアントワネットより若そうだけど、史実では同い年なんだよね。まあ、ロナンも「ツバメ」呼ばわりしてたからいいか。
  • 宝塚版で演じた美弥さん曰く「何にも成し遂げてない」のにイケイケなアルトワは、イヤな奴なはずなのに見ていてほんと楽しい。「私は神だ」のところではにやにやしてしまった。
  • 秘密警察のラマールはやっぱり最高でした。舞踏会の場面でテントウムシのコスチュームでせりあがってくる時に「お待たせ~」っていきなりかましてきて、待ってました!と心で喝采。
  • 出てくるだけで威圧感の塊なペイロールなんだけども、カテコでアントワネット様をエスコートしながらはけてくの反則だ素敵

物語自体は大団円のハッピーエンドではないけれども、ラストシーンには清々しさがあり、終演後にはやっぱり好きだなあ、と幸せな気持ちになったのでした。そのまま売店に向かってプログラムと一緒にシークレットチャームを購入したら、ロナンが来てくれた。こういう時に主人公が来ることがあまりないので嬉しい。

*1:しかも3年前にはロナンを演じてたりもする

*2:宝塚版では同じ曲がソレーヌの歌ではなく、歌詞が全く違っちゃってるのが非常に残念なんだな…